注文住宅のデザインはさまざまあります。しかし近年ではナチュラルモダンの人気が高いです。シンプルでありスタイリッシュさもあるデザインは若い世代から高い支持を受けています。またナチュラルモダンの中にもモノトーンを基調として大人っぽい住宅にしたり、木目を基調として優しさをイメージしたりなど、さまざまな種類が挙げられます。しかし、ナチュラルモダンにしたくても、どのような点を意識すればよいか分からない方も多いのではないでしょうか。本記事では新築住宅の内装をナチュラルモダンにする11のポイントと特徴、実例を紹介します。これから住宅を建築する方でナチュラルモダンにしたい方はぜひ参考にしてください。
新築の内装をナチュラルモダンにする11のポイント
はじめに新築住宅の内装をナチュラルモダンにする際のポイントを11項目に分けて紹介します。
ナチュラルモダンの内装ポイント1:木目とカラーのバランスを考慮する
ナチュラルモダンにする際は、床材や建具との色合いを合わせる必要があります。基本的に床材は木目のものを選ぶため、建具も色合いを合わせます。木目は黒や白、ブラウンやベージュなどがベースであるため、建具は派手な色との相性が悪いです。例えば赤や青、黄色などの色を使うとポップな雰囲気になってしまいます。そのため色を多く使ってしまうとごちゃついてしまい、ナチュラルモダンではなくなるため注意してください。
ナチュラルモダンの内装ポイント2:シンプルなデザインでも収納を忘れずに
ナチュラルモダンはシンプルな内装が特徴ですが、収納スペースを忘れないように注意してください。シンプルさを意識するがゆえに、極力取っ手や凹凸を減らしたがる人がいますが、収納を取り付けし忘れる方もいらっしゃいます。もちろん建築会社の方で「収納が少ないですけど大丈夫ですか?」と聞いてくれます。しかし間取りの最終的な判断をするのはお客様であるため忘れないようにしましょう。
ナチュラルモダンの内装ポイント3:明かりを多く入れて暖かい部屋にする
ナチュラルモダンの魅力は木のぬくもり。暖かい太陽の光との相性は抜群です。窓を大きくしたり、たくさん設置したりして、自然光を取り入れたりするようにしましょう。陽の光は家を暖かくするだけでなく、家庭環境にも影響します。暗い家は自然と家族が暗くなってしまいますが、明るい家は家族全員明るくなる傾向にあります。そのため見栄えに関係なく光は取り入れましょう。例えばリビングを吹き抜けにすると、大きな窓を設置することが可能です。さらに天窓などを作るとより明るい空間にすることが可能です。とはいえ夏場は暑くなりがちなため、紫外線カットができる窓などを取り入れるよう工夫してください。
ナチュラルモダンの内装ポイント4:ナチュラルとモダンの割合
ナチュラルは木目などを取り入れますが、モダンは白や黒、グレーなどのモノトーンを取り入れます。どちらを多く取り入れるかによって建物の印象は大きく異なります。例えば木目を多くするとナチュラルが強い印象となるため、暖かい家となりやすいです。一方モダンを多くすると大人っぽいシックさを醸し出す家となります。冒頭にもお話しした通り、ナチュラルモダンにはさまざまな種類が挙げられます。どちらの割合を多くするかによって建物の印象も変わるため、しっかり検討しましょう。
ナチュラルモダンの内装ポイント5:アンティーク感でナチュラルモダンに
ナチュラルモダンでモノトーンを基調とした場合、アンティークな家具やデザインとの相性が非常に良いです。海外のおしゃれな住宅のようにすることが可能です。最近のカフェではアンティーク家具を取り入れたナチュラルモダンが人気です。もちろん住宅においても高い需要があります。アンティークと聞くと金額が高いイメージを持たれますが、アンティーク風で仕上げている家庭も多いです。
ナチュラルモダンの内装ポイント6:家具も統一する
先ほどお伝えしたアンティーク調の家具を取り入れるのか、それともシンプルなデザインの家具を用いるのかによってナチュラルモダンになるかは大きく異なります。内装をナチュラルモダンにしても家具のデザインが大きく異なるのであれば、雰囲気は大きく異なるでしょう。モダンが強い家であれば、家具もモノトーンにしたりするのもデザイン的におすすめです。もちろん色合いはお客様の好みになるため、好きな色の家具を選んで構いませんが、統一感のあるデザインを選択してください。
ナチュラルモダンの内装ポイント7:アクセントクロスを加える
木目を基調としたナチュラルが強い住宅では、白のクロスが非常に合いますが、アクセントとして壁の一面のクロスの色を変更することで、よりおしゃれな住宅にすることが可能です。一般的に住宅のクロスは白がほとんどです。白は清潔感だけでなく、部屋を広く見せる膨張色でもあるからです。しかし全部白にするより、壁一面だけのクロスを変えると空間全体の印象を大きく変えてくれます。グレーやダークブルーなど暗い色は空間を引き締めるためモダンが強い内装に合い、ベージュなどのやわらかい色はより柔らかさ、暖かさを出す空間にすることが可能です。ぜひ検討してみてください。
ナチュラルモダンの内装ポイント8:玄関のデザイン
玄関は家の顔と言っても過言ではありません。玄関のデザイン次第で家の印象が変わります。ナチュラルモダンにする際は、木目を意識した玄関にするのか、モダンを意識してモノトーンを基調とするのか決めましょう。家の内装に合わせたデザインにすることで、家全体の統一感が出るようになります。来客者がどのようなコンセプトであるかがわかるようにしておきましょう。またアクセントとして照明を付けるとよりおしゃれな空間にすることも可能です。
ナチュラルモダンの内装ポイント9:緑を入れてアクセントに
観葉植物などの緑は、どの内装デザインとも相性が良いです。ナチュラルモダンにする際は、ベージュやブラウン、黒や白といった色が中心となりますが、その中に緑があるとよりおしゃれな空間にすることが可能です。ナチュラルモダンはどうしても単調な色となってしまいます。それが良さであるとともに、「なんか普通」と感じる方も多いです。そのため室内に緑を取り入れアクセントにする家庭もたくさんいらっしゃいます。緑は自然を感じさせることができるため、癒し効果もあるとされています。一方で虫が発生したり毎日の水やりが手間になったりするため、しっかり手入れできる方にはおすすめです。
ナチュラルモダンの内装ポイント10:リビングダイニングのデザインを統一する
リビングとダイニングは同じデザインにするようにしましょう。一般的に繋がっていることが多いため、色を分けてしまうとコンセプトがわからなくなり、統一感のない住宅となってしまいます。決して床材やクロスの色などは変えないようにしてください。ただし、家具などは別です。リビングのテーブルと同じダイニングテーブルにする必要はありません。もちろん同じデザインでも構いませんが、単調に見えてしまう可能性もあります。とはいえ派手な色などにするのではなく、木目のテーブルであれば、ベージュやブラウンなどで分けるようにしましょう。もちろんお客様の好みのデザインでも問題ありません。ただ統一感のある空間にするためにも、リビングとダイニングのデザインは統一しておきましょう。
ナチュラルモダンの内装ポイント11:ウッドデッキとの相性も良い
リビングからつながるウッドデッキとの相性も良いのがナチュラルモダンの良さです。ナチュラルモダンは木目を使ったデザインが多いためです。さらにウッドデッキはブラウンやダークブルーなど暗めの色合いの商品が多いです。リビングから見えるとアクセントにすることも可能でしょう。ナチュラル感が強い家であれば、ブラウン。モノトーンを基調としたモダン感が強い内装であればダークブルーのウッドデッキとの相性が良いです。インターネットで検索するとたくさんの施工例を見ることができるため、ぜひ確認してみてください。
新築の内装をナチュラルモダンにするインテリアの特徴
ここではナチュラルモダンにするインテリアの特徴を紹介します。
ナチュラルモダンのインテリアの特徴1:壁に飾る絵画
壁に飾る絵画は家の内装に合わせるデザインにすることで、よりおしゃれなナチュラルモダンの家にすることができます。例えばモノトーンを基調としたナチュラルモダンの家であれば、白や黒の絵画が合いますが、絵を主張したい場合は、赤や黄色などの明るい色を用いた絵画との相性も高いです。一方でブラウンやベージュなどどちらでもない色は、絵画を主張することができないため、合わない傾向にあります。もちろん絵画の大きさや絵のデザインによって異なるため一概には言えないものの、飾る際は内装デザインと合うか確認しましょう。
ナチュラルモダンのインテリアの特徴2:アクセントとなる間接照明
リビングの隅や寝室に飾る間接照明はアクセントのインテリアとしても活用できます。映画を見たいときや、夜中、部屋をうす暗くしてゆっくり落ち着きたいときに使用します。ぜひ部屋の内装に合う間接照明を見つけてください。
ナチュラルモダンのインテリアの特徴3:小物やクッション
部屋に飾る小物やソファーに置くクッションなどは、多少明るい色のものを取り入れることでアクセントにすることが可能です。ナチュラルモダンは単調な色になってしまいがちですが、明るい色のものを取り入れると大きく目立ってしまいます。しかし小物であればそれほど主張が強くないので、ほどよいアクセントになります。
ナチュラルモダンな新築の内装の実例
ここではナチュラルの内装の実例を紹介します。
ナチュラルモダンなリビングダイニング
床材と建具はベージュの木目を取り入れ、部屋全体のクロスは白。家具なども全てナチュラルモダンに合わせた木製で統一した実例です。アクセントとしてテレビを見る側の壁を薄いグレーにし、モダン感を醸し出しています。ダイニングに取り付けた照明のデザインは黒。小さなアクセントになるだけでなく、空間を引き締める効果もあり、おしゃれな空間になっています。
ナチュラルモダンな寝室
寝室もリビングやダイニングと色合いを統一させ、ナチュラルモダンにしましたが、ベッドや布団が目立つポイントになるため、グレーなど落ち着いた色合いの寝具で統一した実例です。自分が寝る時に落ち着ける色、間接照明と相性が良い色を選ぶことで、ナチュラルモダンな寝室にすることができた例です。
まとめ
今回は新築住宅の内装をナチュラルモダンにする11のポイントと特徴、実例を紹介してきました。ナチュラルモダンにする際は、木目を多く取り入れ淡い色のデザインにするのか、それともモノトーンを基調としたデザインにするのかによって、イメージが大きく異なります。ナチュラル性を強くすると優しい空間にすることができ、モダン系にすると引き締まった大人の家にすることが可能です。もちろん両方を取り入れ、うまくバランスを取ることもできます。またアクセントクロスや玄関などもポイントです。ナチュラルモダンの内装にしたい方は、事前に建築会社の方へお伝えしておくと、うまくデザインを提案してくれるでしょう。
サティスホーム本社営業部長:小林大将
2級建築士と宅地建物取引士の資格を取得後、サティスホームで現場監督を10年経験。携わらせて頂いたお客様は200棟以上。その後、本社営業部長としてお客様の家づくりをお手伝いさせて頂いてます。