憧れのマイホームを建築するのであれば、おしゃれな住宅にしたいと思うはずです。雑誌やインターネットで住宅の施工例を見ると、おしゃれな施工例ばかり載っていますよね。注文住宅のデザインは自分好みにできるメリットがある一方、おしゃれになるかは建築主次第ということでもあります。そのため、「想像していたのと違った」「雑誌の施工例のようにおしゃれにならなかった」という失敗例も多いです。そのため、本記事では新築住宅の内装を決める際のポイントと実例、失敗例を紹介します。これから新築住宅を建築する方はぜひ参考にしてください。
【新築の内装の決め方】8つのポイント
家をおしゃれにするためには、外観デザインだけでなく、内装にもこだわらなければいけません。とはいえどのような点を意識すればよいか分からない方も多いため、ここでは新築住宅の内装を決める8つのポイントについて紹介します。
新築内装の決め方1:コンセプトを決める
内装を決めるときはベースとなるコンセプトを決めることが大切です。コンセプトがバラバラであると、内装も統一感がなくなり、おしゃれさからかけ離れた住宅となってしまいます。そのためベースとなるコンセプトを決めましょう。コンセプトは後ほど紹介します。
新築内装の決め方2:床材と建具の色合いとデザイン
床材と建具は内装部分の大半を占める箇所です。双方の色のバランスを考慮して選ぶ必要があります。例えば床材が木目を基調としたナチュラル系なのに対し、建具が青や赤など色味が強いデザインを選んでしまうと、コンセプトがわからなくなり見栄えが低下します。ナチュラル系のデザインにしたいのか、ポップなデザインを意識しているのかわからないでしょう。そのため床材と建具の色合いとデザインは統一性を意識してください。もちろん同じ色とデザインでも構いませんが、アクセントにしたい部分だけを変えても問題ありません。ぜひ床材と建具の色合いについて、いろいろな施工例を見てみましょう。
新築内装の決め方3:クロスのデザイン
クロスのデザインも床材や建具同様、内装の大半を占めるポイントです。クロスは基本的に白をベースにしている住宅が多いですが、もちろんお客様次第です。しかし何色も使用すると統一感はなくなります。色を複数使いたいときは、一つの壁だけにアクセントクロスとして取り入れることをおすすめします。また多くても部屋のクロスは2色まで。3色使うとごちゃついた色合いとなり、おしゃれさが低下してしまいます。また、クロスにもデザインがたくさんあるため、建築会社の方からサンプルを見せてもらい、実際の見栄えや触り心地などを確かめてから決めましょう。
新築内装の決め方4:照明の位置
新築住宅は照明でおしゃれになるか決まるといっても過言ではないほど重要です。一般的な住宅は、リビングにはシーリングライト、キッチンにはダウンライトを設置したりします。もちろん照明の位置はお客様次第なので好きに選んで構いません。とはいえ、日常的に使う照明と、おしゃれさを引き立てる照明をわけることでよりこだわった内装にすることが可能です。例えば、美術館のように、アートを照らすようなイメージです。
新築内装の決め方5:家具との統一性
家をおしゃれに見せるには内装だけを意識するのではなく、家具なども重要です。例えばモノトーンを基調とした内装であるのに対し、ポップな家具は合わないでしょう。クッションなどのアクセントとして用いるのであればおしゃれに見えますが、明らかに色合いが合っていない家具などはデザイン性を低下させます。そのため家を建築する前に家具が決まっている方は、家具に合わせた内装にしても良いでしょう。一方、内装を決めてから家具を購入する方は、家具の色合いやデザインが大切となります。いずれにせよ統一感のある内装を意識してください。
新築内装の決め方6:カーテンやブラインドのデザイン
カーテンやブラインドは各部屋に必ず取り付けるものです。また閉めている時の面積が大きいため、目立つポジションでもあります。カーテンのデザインは家が完成する直前で決めることが多いため、建物の内装がある程度完成してから決めましょう。とはいえオーダーメイドの場合は数週間から数か月時間がかかる場合もあります。そのため逆算して決めておくことをおすすめします。
新築内装の決め方7:キッチン等の住宅設備のデザイン
キッチンやお風呂、トイレなどのデザインも内装をおしゃれに見せるポイントです。人には見られにくい場所であっても、内装のコンセプトと統一させる方が良いでしょう。近年ではさまざまな住宅設備が挙げられます。デザインや機能性も異なるため、悩む方も多いです。さらに水回りは女性が特に重視するポイントですが、内装のコンセプトを決めてから選ぶことをおすすめします。内装と合わない住宅設備を選んでしまうと、どちらを優先するか悩んでしまうためです。
新築内装の決め方8:玄関のデザイン
玄関は家の第一印象につながります。玄関が殺風景だと少し冷たい印象をもってしまいますが、おしゃれにすることで、来客者もワクワクする住宅となるでしょう。玄関は住宅の内装コンセプトに合わせるのが一般的です。さらに広く開放感があると家を大きく見せることも可能なためぜひ検討してみてください。
【新築の内装】おしゃれな注文住宅の実例・コーディネート
では新築住宅を建築する際の内装デザインのコンセプトとして、ここでは6つのコーディネートを紹介します。
モダンテイスト
モダンテイストは、シンプルなデザインで統一された内装で、「現代的」「近代的」という意味があります。白や黒、ブラウンなどを基調とした住宅が多いです。イメージしやすいのはおしゃれな「カフェ」や「美容室」でしょうか。都会的な雰囲気を醸し出しつつ、無機質な素材を中心にまとめたデザインです。近年ではシンプルなデザインが好まれることからモダンテイストの内装は特に人気です。とはいえ、モダンにもさまざまな種類があるため、以下で紹介します。
● 洋モダン 洋風とモダンを融合させたデザイン。海外をイメージしつつ、モノトーンを基調としたデザインや、海外のかわいらしいポップさをポイントで取り入れたデザインのものまで、幅広くあります。● シンプルモダン モダンテイストで最も人気が高いデザインです。白や黒、グレーなどを基調としたデザインであり、シャープさが魅力です。また装飾品などは取りつけず、あくまでシンプルにこだわったデザインとなります。 ● 和モダン |
アメリカンスタイル
アメリカンスタイルは、ポップなデザインの内装が多いです。たくさんの色を持ちあわせてかわいらしさを表現することができます。近年ではシンプルなスタイルの人気が高いため需要が低くなりつつありますが、根強い人気もあります。アメリカ映画のような住宅を建築したい方にはおすすめです。
● アメリカンダイナースタイル 60年代のアメリカのダイナーをイメージした内装。アメリカ国旗の色に合わせ、真っ赤な家具や家電などでポップな印象を与えることができます。壁にはアメリカロックのポスターやレコードを飾ることでよりアンティーク感のある印象にすることも可能です。● カントリースタイル アメリカンカントリーをイメージした内装。木材のふんだんに取り入れ、アクセントとしてギンガムチェック柄やパッチワークキルトを取り入れるとよりカントリーのイメージが強くなります。 ● サウスウェスタンスタイル ● ブルックリンスタイル |
西海岸風
アメリカ西海岸の海をイメージしたデザイン。通称カリフォルニアスタイルとも呼ばれます。青や白を基調とすることで潮風や空を感じるような雰囲気にすることが可能です。サーフボードやマリンライトなどを取り入れるとより一層カリフォルニアスタイルに近づけることが可能です。
ナチュラル系
ナチュラル系は木などを主軸とした自然素材を取り入れたスタイルです。特に主張するポイントもなく、素朴な印象を与える内装ですが、シンプルでもあることから、近年では人気の高いデザインです。注文住宅だけでなく、建売住宅にも採用されています。また北欧テイストや南欧テイスト、カントリーテイストとの相性も良いため、どの家具にも合う特徴があります。
シック系
モノトーンを基調としながらもどこか高級感を感じるデザインです。大人っぽさやスタイリッシュさを醸し出すことができます。そんなシック系にもいくつか種類がありますので、ここでは3つのデザインを紹介します。
● シックモダン シンプルで上品さがあるシックモダン。落ち着いた雰囲気でありながら重厚感も感じることができる「大人の内装」です。高級ホテルや都内の高級マンションなどに多く採用されているデザインです。● ソフトシック シックの中でも柔らかさを感じさせるソフトシック。曲線のデザインなどの家具を取り入れることで、優しさを感じさせることもできます。 ● シャビーシック |
カントリー系
カントリー系は木の素材を生かしたデザインで、田舎の家のようなイメージです。もちろんカントリー系にもさまざま種類があり、アメリカ、ヨーロッパなどによってデザインは大きく異なります。しかしどのデザインにせよ、木を最大限主張した内装デザインです。木のぬくもりや優しさを感じたい方にはおすすめです。
新築の内装の決め方によくある失敗例
最後に新築住宅の内装決めで良くある失敗例を紹介します。内装は一度失敗すると後から変更するのは非常に大変です。時間だけでなく費用も発生するため、必ず納得いく内装にしましょう。そのためにも良くある失敗例を事前に把握しておきましょう。
デザインに統一性がなかった
先ほどもお伝えした通り、統一性のない内装はおしゃれからかけ離れてしまいます。モノトーンを基調とした内装であるのに一面のクロスだけポップにしたり、シック系を取り入れたのにもかかわらずポップなソファーを配置したりなど、あきらかにコンセプトに統一感がないデザインはおしゃれとは言い難いでしょう。アクセントとして小物を置く程度であれば問題ありませんが、目立つポイントや面積が大きい部分には統一性のない色合いは置かないようにしましょう。新築住宅で建築したのにもかかわらず、招いた友人などに「おしゃれとはいえない」「コンセプトがわからない」と思われたくない方も多いはずです。できるだけ統一性をもった内装を意識してください。
コンセントが足りず、模様替えがしにくい
模様替えする際は、コンセントの位置も重要です。「テレビの場所を変えたい」「間接照明を移動したい」と思っていても、コンセントの場所が悪ければできません。延長コードなどで対応することも可能ですが、できればコードは見せたくないはずです。そのためコンセントの数と位置は非常に大切です。内装を決めた際は、コンセントも意識しておきましょう。
床材を変えてしまった
脱衣所やトイレなどの床材は変えることがよくありますが、リビングや廊下などの床材を変えてしまうと違和感が強くなりおしゃれさが低下してしまいます。もちろんケースバイケースですが、一般的には同材・同色を用いることが多いです。変える時は、「コンセプトからずれていないか」「他の人に見てもらっても変ではないか」というのを確認しておきましょう。
実物を見ないで決めてしまった
住宅設備や床材、クロスなどの実物を見ないで決めたために、思っていたのと違う色だったという失敗例です。家が完成して見てみると、「カタログなどと色が違う」ということもよくあります。もちろんカタログは印刷物のため、色が違うのは当たり前です。そのためサンプルや実物は必ず見るようにしましょう。また、クロスなどのサンプルは小さい物が多いです。小さいと色が強く見えてしまいますが、大きくなると色が少し落ち着いて見える事も多いです。その点も踏まえて決めておくことをおすすめします。
ダウンライトばかり取り入れてしまった
ダウンライトは一か所を集中して照らす照明です。おしゃれではありますが、複数個所に取り付けなければいけないデメリットがあります。一つ照明が切れると結構暗く感じますが、寝室などのベッドの上に取り付けるとまぶしいと感じる方も多いです。そのためダウンライトは適材適所に付けるようにしましょう。
まとめ
今回は、新築住宅の内装の決める際にポイントと実例、失敗例を紹介しました。内装を決める際は、コンセプトを決めて建具や床材、クロスなどを決めていきましょう。ただし、統一感を意識して決めてください。色をたくさん使用すると統一感からかけ離れてしまい、おしゃれさからかけ離れてしまいます。そのため本記事で紹介した8つのポイントを意識してください。またコンセプトに関しても本記事で6つ紹介しましたが、他にもたくさんのデザインがあります。雑誌やインターネットで調べてみると、たくさんの施工例があるため、ぜひチェックしてみましょう。
サティスホーム本社営業部長:小林大将
2級建築士と宅地建物取引士の資格を取得後、サティスホームで現場監督を10年経験。携わらせて頂いたお客様は200棟以上。その後、本社営業部長としてお客様の家づくりをお手伝いさせて頂いてます。