憧れのマイホームなので、せっかくであればおしゃれにしたいですよね。いろいろな雑誌を見たり、インターネットで検索したりしているかと思います。とはいえ、おしゃれポイントはひとそれぞれ。自分の好みに合うかはデザイン次第でしょう。しかしデザインばかりを意識すると費用にも影響が出てしまいます。しかし事前にどのような点を意識しておけば良いかわかると、費用も考慮しながらおしゃれな住宅にすることも可能です。本記事では注文住宅をおしゃれにするポイントを紹介します。外観と内装のポイントも紹介するのでこれから注文住宅を建築する方はぜひ参考にしてください。
【注文住宅】おしゃれに建てるポイントとは?
注文住宅をおしゃれに建てるためにはどのような点を意識すればよいのでしょうか。ここでは住宅のおしゃれポイントを紹介します。
おしゃれな注文住宅1:吹き抜けのあるデザイン
近年では吹き抜けのある住宅がとても人気です。開放感があるだけでなく、柱や梁をむき出しにするデザインがアクセントとなり、おしゃれさを引き立ててくれます。特に若いご夫婦からの人気が高い特徴があります。一方で以下のデメリットも存在します。
● 暖かい空気は上に行く傾向にあるため、冬場の暖房が効きにくい
● 2階部分の部屋が確保できない
空気に関しては天井にファンを設けることで解消できます。しかし最近ではZEH住宅にする方も多いため、吹き抜けにしても暖かい家にすることが可能です。そのため多くの方が吹き抜けデザインを採用しています。
吹き抜けは海外セレブの住宅、別荘で取り入れられていることも多く、海外映画のようなデザインです。そのためおしゃれなだけでなく、高級感を感じることもできます。ぜひ取り入れるか検討してみてください。
おしゃれな注文住宅2:モノトーンを基調とした大人なデザイン
モノトーンを基調とした内装デザインは、どこか大人な雰囲気のある住宅にすることでき、おしゃれになりやすいデザインです。もちろん色合いは個人の好みによって分かれます、ポップなカラーを用いたアメリカンスタイルがおしゃれと感じる方もいれば、木目などを多く取り入れナチュラル感が強い家などさまざまあります。しかしモノトーンを基調としたデザインは高級ホテルやマンションでも多く取り入れていることから、近年の人気デザインであることがわかります。モノトーンの魅力はシンプルなデザインでありながらスタイリッシュさを感じるところ。高級感もあり、落ち着いた色合いが特徴です。一方でどこか冷たさを感じるという方もいらっしゃいます。そのため、アクセントとしてカラフルなソファー用のクッションを取り入れたり、観葉植物で緑を採用したりする方も多いです。
おしゃれな注文住宅3:オープンな造りにする
開放感のあるオープンなつくりは利便性があるだけでなく、おしゃれな住宅にするポイントにもなります。壁や柱ばかりの住宅では部屋が狭く感じてしまいます。そのためいくら内装をおしゃれにしても圧迫感のある家となるでしょう。また、壁や柱を減らすことで部材費用も減るため、工事費が安くなります。もちろん大きな金額ではありませんが、気持ち程度安くすることが可能です。とはいえ、大きくできる部屋の大きさには制限があります。特に木造住宅の場合は、構造も関係してくるため、オープンな造りにする場合は建築会社の方へ相談しましょう。また、開放感ある部屋は、家全体を大きく見せるだけでなく、将来模様替えしたいときにも便利です。部屋が小さいとおける家具や配置が決まってしまいますが、大きければ自由度は高いです。大きめの家具やおしゃれな家具も配置することが可能となります。
おしゃれな注文住宅4:中庭やウッドデッキを設置する
中庭やウッドデッキは近年の住宅のトレンドです。新型コロナウイルスが流行りだしてから簡単に公園などで遊べる環境ではなくなりました。そのため家に庭を設け、子供を遊ばせる家庭が増えています。そんな中庭がある家庭は家をよりおしゃれに見せることができます。古くから「庭がある家は、富裕層の方の家」という印象も強いです。日本庭園という言葉がある通り、日本では庭園に対して好印象を持っています。
おしゃれな注文住宅5:建物の形
近年では「コの字」をした住宅や「ロの字」の住宅をした形が人気です。中央の部分には先ほど紹介した中庭を設けることで、おしゃれな住宅にすることが可能です。中央の部分にウッドデッキを設け、植栽を植えることで、家のどこからでも緑を感じることが可能です。さらに家の外から見られることがなく家族でバーベキューなどをすることもできるため、プライバシー保護の観点でも優れています。一方で「正方形」や「長方形」の形より複雑なため、コストが割高になる傾向にあります。もちろん建築会社によって異なるため、相談しながら決めましょう。
注文住宅の「外観」をおしゃれにするポイント
続いては建物の外観をおしゃれにするポイントを紹介します。外観は建物の第一印象につながります。多くの方は「外観がおしゃれな家はきっと家の中もおしゃれなんだろうな」と感じるでしょう。そのため非常に大切なポイントなので、ぜひ参考にしてください。
おしゃれな外観1:照明を取り入れて建物をアートのように見せる
美術館のアートのように、照明でうまく照らすとおしゃれにみせることができます。植栽を照らしたり、外構を照らしたりするなどさまざまな方法が挙げられます。家がライトアップされている住宅はおしゃれに見えるという方も多いのではないでしょうか。高級ホテルや旅館のように、建物を照らすことでアートのように感じさせることもおしゃれポイントです。
おしゃれな外観2:外構工事
外構を海外の石畳のようにすると、よりおしゃれさが増します。もちろん建物の見た目に合わせた外構であれば問題ありません。海外の古民家風にする方もいらっしゃれば、カフェのようなデザインにする方などさまざまあります。気に入った施工例をインターネットなどで検索してみましょう。
また外構工事をする際のフェンスも外観の一つです。目隠しフェンスにすることで外から見られなくなります。またメッシュフェンスなどは全て見られる状態です。フェンスによって家の印象も大きく変わりますが、高さも重要です。具体的には、以下の3つの外構工事が挙げられますが、それぞれフェンスの高さが異なります。
● オープン外構 堀や門など、家が丸見えになる状態の外構です。造ったとしても低めの柵程度です。その分日あたりが最も良いです。南側に建物がなければ庭のどこでも日向ぼっこできるようになります。一方防犯面はほとんどないと認知しておきましょう。誰でも簡単に庭に入れるため、防犯カメラなどの対策が必要です。また庭でバーベキュー等をしているとき、通行人から100%見られてしまいます。その点を理解できるのであれば、コストも抑えられるためおすすめです。 ● クローズド外構 ● セミクローズ外構 |
外構は建物の外観と一緒のものと考えておきましょう。そうするとおしゃれな外構を作ることを意識するためです。
おしゃれな外観3:建物の配色のバランスを考える
外観のデザインは色によって左右されるといっても過言ではありません。黒やグレーなど暗めの色だけを使えば重厚感があり、白だけにするときれいな印象を与えます。ここでは4色の印象を紹介します。
● ホワイトを基調としたデザイン 明るい印象を与えるホワイトはどんなデザインの住宅でも合わせることができます。爽やかで清潔感が強い印象ですが、ブラウンやグレーなどのアクセントを取り入れるとよりおしゃれな住宅にすることが可能です。またツートンだけでなく、3色も可能です。とはいえホワイトを基調としたデザインにする場合、ホワイトの部分を多くした方が、建物が大きく見えるためおすすめです。 ● ブラックベースの住宅 ● グレーの住宅 ● ベージュの住宅 |
おしゃれな外観4:屋根の形状
住宅にはさまざまな屋根形状があります。一見「見えない場所であるから何でもよい」と思われがちですが、実は大事なおしゃれポイントです。屋根形状が建物のデザインと合わないと、おしゃれからかけ離れてしまいます。とはいえどのような屋根があるか分からない方もいらっしゃるため、以下の表で紹介します。
屋根の種類 | |
切妻屋根 | への字の屋根形状です。本を開いた状態のような屋根で、最もシンプルな形状です。住宅の中では非常に多い屋根となります。 |
寄棟屋根 | 以前は多く使われていた寄棟屋根です。和風や洋風などどの住宅でも合わせることができます。しかし切妻屋根より複雑であり、工事費が高くなることから、近年では少しずつ減ってきています。 |
片流れ屋根 | 一枚板を斜めに設置したようなデザインです。シンプルでありながらもスタイリッシュな住宅に向いています。コストも安いことから近年では人気が高くなっています。 |
入母屋屋根 | 寄棟屋根の上に小さな切妻屋根を設置したようなデザインです。屋根裏に窓を設ける場合に採用しますが、アジア圏以外では見かけることはありません。 |
陸屋根 | 片流れ屋根のように1枚板のようなデザインで、ほとんど傾斜の無い屋根です。海外のコンドミニアムなどに利用されるケースが多いです。雨水が流れるように最低限の傾斜はありますがほとんどないため、水平屋根とも呼ばれています。 |
方形屋根 | 方形屋根は寄棟屋根の正方形バージョンです。真上から見るとピラミッドのような形状をしています。建物が正方形の場合は採用されます。 |
招き屋根 | 切妻屋根の片方を低くし短くしたパターンの屋根です。2面の屋根が段違いになっている特徴があり、近年では人気が上がっています。 |
はかま腰屋根 | はかま屋根とは妻屋根の妻側に屋根途中から寄棟屋根のように屋根面を設けた屋根の事を指します。袴のような形をしていることからはかま屋根と呼ばれています。 |
おしゃれな外観5:駐車場も大事
家を建築する方の多くは車を所有しています。駐車場も外観の一つであるため、おしゃれにしなければいけません。一般的な駐車場はアスファルトや土間で仕上げることが多いのですが、あえて土間と人工芝などを組み合わせる方法もあります。また夜のライトアップなどもおしゃれポイントの一つ。人感センサーなどを取り付ける方も多いですが、夜中常にライトアップしている方がきれいに見えるでしょう。また高級感を出したい方はガレージなどもおすすめです。ガレージにもたくさんの種類があるため、ぜひインターネットなどで施工例を見てみましょう。
おしゃれな外観6:植栽を植えて緑を入れる
庭や駐車場に植栽などを植え、緑を入れると大きく印象が異なります。もちろん建物のコンセプトに合わせて取り入れるか検討してください。しかし緑があれば自然を感じさせることができ、癒しを与えてくれます。さらに冬場であればライトアップして楽しむことも可能です。人によっては桜の木を植える方もいらっしゃいます。春は自宅でお花見することも可能です。一方で定期的な手入れは必要となるため注意してください。
おしゃれな外観7:隣接している住宅との統一感
割と見落としがちなのが、周りの家のデザインとの相違です。例えば和風住宅が多い中、モダンな住宅やポップな住宅は浮いてしまいます。そのため、近隣住宅の環境を確認せずに土地を購入すると、「周りの家から浮いているからジロジロ見られる」ということにもつながりかねません。もちろん平気という方であれば気にしなくても良いでしょう。しかしおしゃれなあまり、注目される可能性もあるという点は認識しておいてください。おすすめするのは、新しい区画整理地です。さまざまな新築住宅が建築されているので、自分の家だけ浮いてしまうということはないでしょう。
注文住宅の「内装」をおしゃれにするポイント
外観だけおしゃれにしても、結局は家の中にいる時間が最も長いです。家ではリラックスしながら過ごしたい方も多いでしょう。そのためおしゃれで居心地がよい住宅が好まれます。ここでは8つのポイントを紹介します。
おしゃれな内装1:コンセプトを合わせた内装
建物の外観が決まった後は、内装も合わせるデザインにしましょう。もちろん好みの問題なので、好きに選んで頂いて結構です。しかし外観のイメージと違った内装にするとギャップが生じます。例えば、外観が和風であるのにも関わらず内装が洋風であったり、重厚感がある黒の外壁を使用したのに内装がアメリカンスタイルのようなポップなデザインであったりすると、そもそものコンセプトが分からなくなります。友人や知人を招いたときに、「外観はいいけど内装がいまいち」と思われたくないですよね。そのためできればコンセプトに合わせた内装にすることをおすすめします。以下の表はコンセプトの一例と特徴です。
コンセプトの種類 | 特徴 |
和風住宅 | 日本家屋をイメージさせるデザインです。どこか懐かしさを感じ、老後になっても住みやすい特徴があります。 |
モダン | 白や黒などのモノトーンを基調としたデザインです。建物の形もスタイリッシュにすることで、シンプルな住宅になります。 |
和モダン | 和風とモダンを融合させた住宅です。屋根を瓦にしたり、外壁を漆喰などにしたりするとよりおしゃれな和モダン住宅になります。 |
アメリカンスタイル | 赤や青を使ったポップな住宅から、青と白で海と空をイメージさせるデザインなどさまざまあります。 |
北欧スタイル | スウェーデンやノルウェーなどの住宅デザインです。木を基調としているため温かみのある家にすることが可能です。 |
南欧スタイル | 南フランスのプロヴァンス風をイメージさせる住宅です。白を基調としてブラウンの洋瓦などを取り入れるデザインは、とてもかわいらしく、童話に出てくるような家にすることができます。 |
ナチュラル | 木のぬくもりをふんだんに使用した住宅です。とはいえナチュラルに明確な定義はありません。一般的に建売住宅などに良く使用されているデザインとなります。 |
上記の他にもたくさんのコンセプトがあります。ぜひ建築会社の方へ相談してみてください。
おしゃれな内装2:建具と床材のデザインを決める
コンセプトを決めた後は、建具と床材の色合いを決めていきます。それぞれコンセプトによって色合いは大きく異なります。ナチュラルや北米スタイルの場合、ベージュやホワイトなどが木目調と相性がよく、モダンであれば、大理石風に床材を仕上げる方もいらっしゃいます。もちろん自分好みに決めても構いません。しかしデザイン性を合わせなければおしゃれな住宅とは言えがたいため、しっかり決めていきましょう。どのような色合いがあうのか分からない方は、インテリアコーディネーターなどの意見を参考にしてみましょう。
おしゃれな内装3:ウォールクロスでアクセントにする
一般的に内装のクロスは白を使用しますが、アクセントとしてクロスを変えるとよりおしゃれにすることができます。白は膨張色であるため部屋を広く見せる効果があります。また清潔感も感じるため、人気が高いです。しかし全体を白にするのは普通なため、一面を変更しても良いでしょう。もちろん部屋のコンセプトに合わせる必要があります。例えばモダンな住宅ではモノトーンを基調としています。その中に赤や黄色など派手なウォールクロスを取り入れてしまうと、違和感をもってしまいます。さらにクロスの面積が大きいため、モダンからかけ離れてしまうことから、内装にあったデザインを選ぶようにしてください。またクロスを選ぶときはサンプルを確認します。しかしサンプルは縦横30センチほどの大きさであるため、壁一面に貼るとより薄く見える傾向にあります。その点も踏まえて選ぶと、おしゃれな住宅にすることが可能となるでしょう。
おしゃれな内装4:太陽の光を差し込む窓
陽の光は家になくてはならないものです。そのため明かりが取れる場所に窓を設置しますが、窓の形状や並べ方によってはおしゃれにすることが可能です。例えばはめ殺しなどの開かない窓を使用し、縦長の長方形の形にして3つに並べる方もいらっしゃいます。また中庭を設け、全て窓で囲うと、どの時間帯であっても明かりを取ることが可能です。朝日を浴びることができれば、西日を感じることも。洗濯物を干す場所としては最適ですね。さらに夜には中庭の植栽を照らすとよりおしゃれにもなり、リビングなどから楽しむことも可能です。
おしゃれな内装5:家具家電も合わせる
家具家電もコンセプトに合わせる必要があります。家が完成した時は何もない状態であるため、想定通りの内装にできたと思うでしょう。しかし家具などを配置すると、イメージと違ったという方も多いです。その背景には前に住んでいた時の家具を使う方や、家具の見た目だけで購入を決めているからです。その結果、せっかくの新築住宅の内装と合わないことになり、おしゃれとは言えがたくなるでしょう。あくまで内装は家具家電とセットです。全てコンセプトに合わせるようにしましょう。
おしゃれな内装6:階段のデザイン
リビングから2階へ行ける階段は、インテリアとして活用できます。一般的な住宅は、廊下から2階へ行く階段を設置しています。しかし近年ではリビング階段の人気が高くなっています。2階へ行く動線がラクになるだけでなく、スケルトンな階段や幅が広い階段はおしゃれポイントの一つになるからです。その他にも洋風の住宅に合う螺旋階段などさまざまあるため、ぜひ階段にも注目して見ても良いでしょう。階段の種類は主に以下の5つに分かれます。
● 直接階段 一般的な階段です。どんな内装の住宅でも合いますが、おしゃれではありません。メリットとすれば、階段下に収納スペースを設けられることと、他の部屋の間取りに影響しにくいところです。とはいえ階段が急になりやすく、高齢者や子供にも危険です。さらに階段の幅を狭くすると2階へ荷物を運ぶのが大変です。とはいえ施工費用は最も安いという特徴があります。 ● らせん階段 ● カネ折れ階段 ● 折り返し階段 ● スケルトン階段 |
まとめ
今回は注文住宅をおしゃれにするポイントを紹介してきました。近年のトレンドとしては「吹き抜け」や「中庭」、「リビング階段」などが挙げられます。もちろんコストにも関係してくるため、必ずトレンドを意識する必要はありません。またそれぞれデメリットもありますので、慎重に検討することをおすすめします。また、本記事でも紹介した通り、外観と内装でおしゃれポイントが異なります。とはいえコンセプトは統一していたほうがおしゃれな住宅にすることが可能です。しかし全て一から決めるとなると時間と労力を費やしてしまいます。そのため建築会社などのプロからの意見を参考にし、自分好みの家を造り上げてください。
サティスホーム本社営業部長:小林大将
2級建築士と宅地建物取引士の資格を取得後、サティスホームで現場監督を10年経験。携わらせて頂いたお客様は200棟以上。その後、本社営業部長としてお客様の家づくりをお手伝いさせて頂いてます。