新築注文住宅の水道引き込み工事費用と相場

新築注文住宅の水道引き込み工事費用と相場

新築注文住宅の見積もりの中に「水道引き込み費用」という項目があります。名前を見てわかる通り自宅へ水道管を引き込み、給水できるようにするための工事費用です。水道引き込み工事には、家の外で排水や雨水の流れを整える配管工事である「屋外給排水工事」と、家の中で水を使ったり排水したりするための配管工事である「屋内給排水工事」の2種類があります。

本記事では新築注文住宅に係る水道引き込み費用(屋外給排水工事)について紹介します。水道引き込み費用は土地の場所や前面道路などによって価格は大きく異なり、数百万円にもなるケースもあります。これから注文住宅を建築する方は是非参考にしてください。

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新築注文住宅の水道引き込み工事費用と相場

水道引き込み費用の相場は「300,000円~500,000円」前後が多いです。ただしこの金額は整形地や区画整理地内である場合です。

水道引き込み工事は「前面道路を一度掘削し → 道路内に埋設されている水道管から敷地内に引き込む工事を行い → 再度道路を復旧する」という流れになります。

前面道路は都道府県などが管轄しているため、水道引き込みを行う場合は管轄している水道局へ許認可申請を行います。

しかし前面道路の中には個人や法人で所有しているケースもあり、水道引き込み工事を行う場合は個人から許可を得る必要があります。

しかし所有者が親切でない場合「許可をしない」「お金の要求をしてくる」などの行為をしてくることもあります。

許可してもらえない場合は、①都道府県が管轄している道路の本管から莫大な費用をかけて自宅へ引き込むか、②個人へお金を渡して承諾してもらうかの2パターンしかありません。ただし、①本管から引き込む工事は費用がとても高いだけでなく、個人が所有している道路の掘削許可も必要となるため現実的ではありません。そのため前面道路の所有者が誰なのかを建築会社に確認してもらってから土地の購入を検討した方が、水道引き込み工事の費用を節約できます。

補助金について

新築注文住宅の建築にはさまざまな補助金がありますが、水道引き込み工事に関しては国からの補助金・助成金はありません。

各自治体によってはリフォーム工事をする場合は一部認めているケースもありますが、新築物件の補助金は建築部分に関する内容がほとんどです。水道や電気など付帯工事となる項目に関しては、補助金はないと思っていた方が良いでしょう。詳しく知りたい方は建築会社や行政へ確認することをおすすめします。

新築注文住宅の水道引き込み工事とは?

ここでは新築注文住宅の水道引き込み工事内容を紹介します。

目的

冒頭にもお話したとおり水道引き込み工事は自宅へ給水するための工事です。この工事を行わなければ水道を使うことはできません。つまりは料理を行うこともできなければ、お風呂や洗濯なども使用できません。住宅に住むうえでは絶対に欠かせない工事です。

工事の内容

水道引き込み工事は前面道路を一度掘削し、本管からと敷地内の給水管をつなげる工事を行います。その後前面道路の復旧を行います。敷地内と前面道路の水道管を結んだ後は、自宅に引き込み工事を行います。

工期

工期としては2日から1週間程度の工期となります。本管との接続工事は1日ほどで完了します。時間がかかるのは前面道路の復旧です。前面道路がアスファルトなどの場合は舗装した後乾かす時間が必要となるためです。そのため天気の良い日などに工事を行えば2・3日で完了することもあります。

新築注文住宅の水道引き込み工事の流れ

ここでは新築注文住宅の水道引き込み工事の流れを紹介します。

各種申請書類の提出

前面道路を掘削し、水道引き込み工事を行う場合は水道局へ申請書類を提出します。また道路の掘削許可は市役所または国交省などへ申請します。書類の準備と提出は建築会社の方が行ってくれるため、お施主様は書類に署名捺印だけで問題ありません。

本管と敷地内の配管接続

前面道路の掘削工事を行いますが、交通量の多い道路の場合は警備員などを配置するため、近隣の方への配慮も徹底して作業します。
前面道路の本管と敷地内に引き込む配管を取り付けると水道管の工事は完了です。

前面道路の復旧

最後に前面道路の復旧作業を行えば完了です。アスファルトの道路の場合はアスファルト舗装を行い、土などの道路の場合は埋め戻しと転圧をかけて終了です。

水道引き込み工事の注意点

ここでは水道引き込み工事を行う際の注意点を紹介します。

私道は注意が必要

先ほどもお伝えした通り、前面道路が個人で所有している場合は所有者からの同意が必要です。住宅は接道が無いと建築できないため、前面道路が私道の場合は持分も購入していることでしょう。自身が持分を持っているからと言って他の所有者の同意を得ずに水道の引き込み工事を行うと、後々トラブルになる可能性が高いです。私道は何をするうえでも所有者全員の同意が必要となるため注意しておきましょう。

蛇口の数によって水道管の口径が変わる

注文住宅の建築をする際、敷地に引き込む水道管の口径は「13mm」「20mm」「25mm」の3種類あり、口径の大きさによって水圧が変わってきます。

住宅の蛇口が6ヵ所~の場合、一般的には20mmの口径が向いています。「6ヵ所」は例えば以下のようにカウントします。

1. キッチン
2. トイレ
3. 洗面所
4. お風呂
5. 洗濯機
6. 外部水栓

注文住宅の口径は事前に蛇口の数を数えておくとよいです。
ただし上記の点は注文住宅会社が把握しており、設計段階で織り込んでくれているため確認だけで問題ありません。

なお水道管の口径を変更して工事を行う際は、地域によって水道加入金を納付する必要があります。自治体によって加入金の金額は異なるため事前に確認しておきましょう。参考までに津市の水道加入金は以下の通りです。

メーターの口径

(ミリメートル)

金額(円)
13 73,700
20 178,200
25 278,300

また既に敷地内に13mmの口径の水道管があり、20mmに変更する場合の費用は相殺となります。

水道加入金=(20mm 178,200円-13mm 73,700)=100,500円

新築住宅の水道工事設置に関するQ&A

ここでは水道工事の費用を抑える方法を紹介します。

水道工事の設置費用を抑える方法はありますか?

水道工事の費用を抑える方法は以下の2つが挙げられます。

● 前面道路からの距離を意識する
● 2階・3階には水回りは設置しない
● 前面道路からの距離を意識する

水道の工事は引き込み配管が長いほど費用が高額となります。配管の長さだけでなく、道路の掘削工事や復旧範囲、施工の手間や労力が増えるため金額にも影響されます。そのため前面道路に住宅が近いほど費用を抑えることにつながります。詳しい金額は建築会社へ確認しましょう。

●この記事の監修 サティスホーム本社営業部長:小林大将
●この記事の監修
サティスホーム本社営業部長:小林大将

2級建築士と宅地建物取引士の資格を取得後、サティスホームで現場監督を10年経験。携わらせて頂いたお客様は200棟以上。その後、本社営業部長としてお客様の家づくりをお手伝いさせて頂いてます。
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