注文住宅のディスポーサー設置費用の相場

注文住宅のディスポーサー設置費用の相場

主婦の間で人気が出てきたディスポーザーをご存じでしょうか。排水口に流すだけで生ゴミの処理ができるディスポーザーは海外の住宅やマンションには必ず設置されているほどの人気設備です。近年では日本の住宅にも多く取り入れられてきましたが、どれくらいの費用か分からない方も多いのではないでしょうか。ここではディスポーザーの設置費用や選び方、注意点なども紹介します。

これから注文住宅の建築を検討している方や、建築会社と打合せ中の方は是非参考にしてください。

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ディスポーザー設置費用の相場

ディスポーザーの設置費用は「200,000円~600,000」円前後です。後ほど紹介しますが、ディスポーザーには「機械処理タイプ」と「生物処理タイプ」の2種類あり、それぞれの費用は以下の通りです。

機械処理タイプ 300,000円~400,000円前後
生物処理タイプ 200,000円~600,000円前後

 

新築住宅にディスポーザーを取り付ける場合は、ディスポーザー付きシステムキッチンを最初から設置するケースも多いです。

価格は「700,000円~1,200,000円」前後の商品が多いですが、キッチン費用も含まれているメリットがあります。

ただしグレードや大きさ、メーカーによって価格は異なるため、建築会社へ確認しましょう。

ディスポーザーの選び方

ここではディスポーザーを選ぶための条件やポイントなどを紹介します。

1. ディスポーザーの設置条件とは
2. ディスポーザーの種類とは
3. ディスポーザーと生ごみ処理機の違い
4. ディスポーザーのメンテナンス・交換・修理

ディスポーザーの設置条件

ディスポーザーはどの家庭でも取り入れることができるというわけではありません。設置するためには下記の3つの条件があります。

1. 自治体の条例で認められない場合もある
2. 専用の排水処理システムがついていること
3. 定期的なメンテナンスが必要

自治体の条例で認められない場合もある

ディスポーザーの設置を認めていない自治体もあります。下水処理となるため下水道局または自治体のホームページで確認しましょう。

万が一無断で設置した場合は、設置者と施工業者へ条例違反として処分されるケースもあるため注意が必要です。

取り付けできる自治体であれば、各自治体が定める書類の提出を行えば問題ありません。なお、書類は建築会社の方または設備会社の方が用意と提出をしてくれるため、施主は署名と捺印だけ行いましょう。

専用の排水処理システムがついていること

ディスポーザーの設置には専用の排水処理システムの設置が義務化されています。

排水処理がなければ下水配管がつまり、河川への環境汚染への影響を及ぼしてしまいます。

排水処理システムは以下のような流れで処理します。

1. ディスポーザーで生ごみを粉砕する
2. 排水処理システム(浄化槽)に運ばれ、浄化槽で処理
3. 下水に流される

最終的に生ごみは下水を経由して処理するため、専用の排水処理システムを設置して河川の水質悪化をしないようにしなければいけないと理解しておきましょう。

定期的なメンテナンスが必要

自治体へ提出する書類の中には、排水処理システムのメンテナンスを行う旨が記載されています。

「排水処理システムの清掃と機能の正常維持」を行わなければいけないため、専門業者の定期的なメンテナンスが設置条件の一つです。

ディスポーザーの種類

先ほども紹介しましたが、ディスポーザーには「機械処理タイプ」と「生物処理タイプ」の2種類あります。それぞれの特徴と仕組みについて解説します。

機械処理タイプ

機械処理タイプは液体だけを下水に流し、ゴミを自分で処理する仕様です。

ディスポーザーで粉砕した生ごみを固液分離装置によって固形物と液体に分けます。液体は下水道に流れておきますが、固形物に関しては機械処理で乾燥させた後、キッチン下の排水処理システムから自身でごみを取り出す必要があります。

排水処理システムに貯められるごみの量も多くはないため、定期的に処理する手間はあります。ただし生物処理タイプより定期メンテナンス費用が少ないメリットが挙げられます。メンテナンス費用の目安は以下の通りです。

メンテンナンス費用 7,000円~8,000円(年1回)
生ごみを乾燥させるチップ交換費用 990円(年2回)

 

生物処理タイプ

生物処理タイプは微生物を利用して分解する仕組みです。ディスポーザーが付いているマンションに取り入れられているケースが多いです。

生ごみを粉砕した後、家の地下に埋設した排水処理システム内の微生物が分解して処理します。自身でごみを取り除く必要もない分、専門業者による定期的な処理が必要です。

また先ほどの費用でもお伝えした通り、機械処理タイプより高額です。生物処理タイプは地面の掘削工事と残土処理は必要です。さらに既存住宅に生物処理タイプを設置する場合は、床や基礎の一部に穴を開けて配管を通す工事もあるため、導入する場合は新築時がおすすめでしょう。

またメンテナンス費用に関しては後ほど紹介しますが、機械処理タイプより高い特徴があります。

ディスポーザーと生ごみ処理機の違い

ディスポーザーと生ごみ処理機は似たような印象を持っている方も多いでしょう。

生ごみ処理機は土や発行測深器をセットし、手動でかき混ぜる家電です。他にも違いがあるため、下記の表で比較します。

  生ごみ処理機 ディスポーザー
メリット・デメリット l  処理したごみは乾燥させて捨てますが、植物などの肥料に再利用している方も多いです。

l  乾燥させることで悪臭もしなくなるメリットがありますが、手動という手間があります。

l  機械ですべて処理してくれるため手間がかからない

l  固定されたごみは自分で捨てる必要がある

 

設置場所 コンセントがあればどこでも利用可能 キッチン下または地中埋設

 

ディスポーザーのメンテナンス・交換・修理

ディスポーザーのメンテナンスは専門業者に依頼するケースが多いです。しかし自身でもできるメンテナンスもあり寿命を延ばすコツになります。

ここではメンテナンス方法と修理費用を紹介します。

メンテナンス方法

ディスポーザーのメンテナンスは以下の手順で行います。

1. 電源オフの確認をする
2. ディスポーザーの投入口部分を食器用中性洗剤で洗う
3. 重曹とクエン酸を使って汚れを落とす
4. 氷で内部を洗う
5. 60℃のお湯を排水管に流す

ディスポーザーの電源をオフもしくはコンセントを抜いてから行いましょう。ディスポーザーは生ごみを粉砕する機能です。メンテナンス中に稼働しないように注意しましょう。

電源オフを確認した後はパーツの取り外しを行い食器用中性洗剤で洗います。洗った後は重曹とクエン酸を使って30分程放置すると、汚れが浮き出てきます。その後機械の取り付けを行い、氷を使ってディスポーザーを稼働させます。氷はぬめりを取り除いてくれる効果が見込めます。

また排水管の油汚れを落とすためにはお湯が有効です。60℃ほどのお湯を流して1時間ほど放置しましょう。熱湯はディスポーザーの故障につながるため注意して下さい。

メンテナンス・交換・修理費用

2種類のディスポーザーメンテナンス方法は以下の通りです。

機械処理タイプのメンテナンス費用 生物処理タイプのメンテナンス
7,000円~8,000円(年1回) 20,000円~30,000円(年1回)

 

またディスポーザーを新しいものに交換する場合は、おおよそ「ディスポーザー本体価格+30,000円~50,000円」前後です。修理費用は修理内容にもよりますが、おおよそ「15,000円~30,000円」前後に設定している業者が多いです。もちろん業者によって価格は異なるため、詳しい金額は専門業者へ確認しましょう。

ディスポーザーの注意点

ディスポーザーの価格や種類を紹介してきましたが、ここではメリット・デメリットを紹介します。ディスポーザーの導入を検討する上でも、良し悪しを理解しておきましょう。

ディスポーザーのメリット

はじめにディスポーザーのメリット4つ紹介します。

1. 三角コーナーが不要となる
2. 悪臭の原因を防げる
3. 害虫を防げる
4. 掃除の手間を減らせる

三角コーナーが不要となる

シンクに置く生ごみ用の三角コーナーが不要となります。食器を洗う時に邪魔と感じる方も多いのではないでしょうか。また生ごみ用の三角コーナーの価格は安いものの、毎回無くなった時に購入する必要もなくなります。シンクの見栄えもスッキリし、より清潔感を保ったキッチンになるメリットがあります。

悪臭の原因を防げる

三角コーナーに生ごみがあると悪臭を感じる方も多いのではないでしょうか。しかしディスポーザーがあれば悪臭を防ぐことも可能です。全く臭いがしない訳ではありませんが、ほとんど臭いがするかわからないという方も多いです。

害虫を防げる

生ごみから漂う腐敗臭が抑えられるだけでなく、ゴキブリやコバエなどの害虫の発生を防ぎやすくなります。夏場に生ごみがあり、虫が集まったという体験をしたことがある方も多いでしょう。しかしディスポーザーがあれば害虫を防ぐことも可能です。

掃除の手間を減らせる

三角コーナーに生ごみを置いておくとシンクが汚れ、掃除する必要がありますが、ディスポーザーがあればシンクに汚れがつかず、掃除の回数と手間が減ります。

ディスポーザーのデメリット

ディスポーザーのメリットを紹介しましたが、デメリットもあります。

双方を理解した上で導入するか判断することが望ましいため、ここでは4つのデメリットを紹介します。

1. コストがかかる
2. 処理できないものもある
3. 水道・電気料金がかかる
4. メンテナンス費用がかかる

コストがかかる

先ほども紹介した通り、ディスポーザーの設置にはコストがかかります。決して安い価格ではなく、ディスポーザー付きシステムキッチンにした場合は、数百万円になる商品も多数あります。通常のキッチンは300,000円~500,000円ほどの商品が一般的なため、ディスポーザーを取り付けるだけで費用が高額となります。コストを抑える方法は後ほど紹介しますが、ある程度の費用はかかるデメリットがあると認識しておきましょう。

処理できないものもある

生ごみを粉砕するディスポーザーでも以下の物は処理できません。

からまりやすいもの 刃が痛むもの 排水管のつまりの原因になるもの ディスポーザーを痛めるもの
l  トウモロコシ皮

l  玉ねぎの皮

l  長ネギ

l  貝類

l  トウモロコシの芯

l  牛骨

l  大量の油

l  熱湯

l  ガラス破片

l  輪ゴム

l  サランラップ

l  竹串など

 

水道・電気料金がかかる

ディスポーザーは電気と水道を使用するため、光熱費がかかります。一般的な家庭であれば、一か月あたりの光熱費は450円~700円前後と言われており、年間で1万円近い費用にもなるデメリットがあります。

メンテナンス費用がかかる

先ほども解説しましたが、ディスポーザーは定期的にメンテナンスしなければいけません。メンテナンス費用も安くはないため、ある程度の支出が必要です。

注文住宅のディスポーザー設置に関するQ&A

ディスポーザーの費用を少しでも抑えるための方法を紹介します。

ディスポーザーの費用を抑える方法はありますか?

ディスポーザーの費用を抑えるためには以下の2つの方法が挙げられます。

1. 後付け工事をしない
2. ディスポーザー付きシステムキッチンを検討する

● 後付け工事をしない

ディスポーザーの設置は機械の取り付けだけでなく、給排水管の接続工事も必要です。新築住宅の建築時は設備業者もいるため、同時に施工でき、単価を抑えることができます。また建築会社を経由して発注することで仕入れ原価を抑えることもできるため、結果的に後付け工事より安くなる傾向もあります。もちろん取り付けする業者にもよりますが、価格を抑えたい方は建築会社へ相談してみましょう。

● ディスポーザー付きシステムキッチンを検討する

ディスポーザーの単品では「200,000円~600,000円」程の費用が発生し、さらにキッチン費用が必要です。ディスポーザー付きシステムキッチン商品次第では総合的な価格を抑えることにもつながるかもしれません。ディスポーザーの設置する際は建築会社へ相談し、相見積もりを取っても良いでしょう。

●この記事の監修 サティスホーム本社営業部長:小林大将
●この記事の監修
サティスホーム本社営業部長:小林大将

2級建築士と宅地建物取引士の資格を取得後、サティスホームで現場監督を10年経験。携わらせて頂いたお客様は200棟以上。その後、本社営業部長としてお客様の家づくりをお手伝いさせて頂いてます。
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