注文住宅 オール電化の費用相場

注文住宅 オール電化の費用相場

これから注文住宅の建築を検討されている方は「オール電化」にするか悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

オール電化にした場合、建築費はより高額となってしまいます。しかし、さまざまなメリットがあるため、多くのご家庭はオール電化を採用しています。

近年の戸建て住宅では、オール電化ではない住宅の方が少ない傾向があります。それほどまでに、オール電化が人気な理由はたくさんありますので、本記事で紹介していきます。

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注文住宅をオール電化にする費用相場

通常の一軒家に設置する場合、本体価格と施工費用を合わせると、おおよそ60万円~100万円となります。ただし注文住宅のオール電化費用は、設置するオプション内容によって異なりますので、目安としておきましょう。

また太陽光パネルを設置した場合は、100万円前後の別途費用が必要となります。

注文住宅を建てるならオール電化とガス併用、どちらがお得?

結論から申し上げますと「オール電化」の方がお得です。しかし、ガス会社によっては料金が異なるので、100%とは言い切れません。

下記の表はある地域の電気料金と、ガス料金のエネルギーコストを比較したものです。

種別 1kWhあたりのエネルギーコスト
電気 昼間 25円75銭
夜間 17円80銭
ガス プロパンガス 24円35銭
都市ガス 14円06銭

上記の表を見ても、基本料金ではオール電化の方が一番安いのが分かると思います。

注文住宅のオール電化の選び方

料金を見比べても「オール電化」と「ガス併用」で悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで、オール電化のメリット・デメリットを紹介しますので、参考にしてください。

オール電化のメリット

オール電化のメリットは以下の5つが挙げられます。

  1. 火事になる可能性が低く安全
  2. ガス料金が発生しない
  3. ガスのにおいが充満しない
  4. 太陽光と併用するとお得
  5. 自家発電可能

火事になる可能性が低く安全

家に住むうえで常に気を付けていけないのが「火事」です。下記の表は令和3年(1~9月)における建物火災の出火原因ランキングです。

順位 出火原因 出火件数(割合)
第1位 コンロ 1,300件(16.6%)
第2位 たばこ 844件(10.7%)
第3位 電気機器 449件(5.7%)
第4位 配線機器 484件(6.2%)
第5位 放火 497件(6.3%)
第6位 ストーブ 1530件(6.7%)

引用;https://www.fdma.go.jp/pressrelease/statistics/items/220330_boujyou_1.pdf

第一位を見ても、コンロからの出火が多いのが分かります。オール電化にすることで、コンロで火を使うことはなくなるため、家事になる可能性が低くすることができます。

ガス料金が発生しない

オール電化にするということは、ガス料金は発生しません。ガス料金の支払うことがなくなる、水道と電気の2本だけにすることが可能となります。

ガスのにおいが充満しない

ガスを利用していると、どうしても気になるのは臭いです。ガスの臭いはどちらかといえば悪臭とされているため、苦手な方も多いのではないでしょうか。オール電化では臭いは発生しないため、悪臭に悩まされることはなくなります。

太陽光と併用するとお得

屋根に太陽光を設置し、蓄電した電力で電気を利用することで、月々の料金を安く抑えることが可能です。もちろん、太陽光パネルを設置する費用は必要ですが、長い目で見た時、太陽光パネルを併用したオール電化の方が安くなる可能性が高いです。

深夜料金は安くなる

夜間は電気料金が安くなります。電力会社にもよりますが、昼間の料金と比べても約30%前後お得です。深夜帯に良く電気を利用される方によっては、オール電化の方が大きなメリットと言えるでしょう。

オール電化のデメリット

オール電化にはさまざまなメリットがあるものの、デメリットもあります。ここでは考えられる5つのデメリットを紹介します。

  1. 設置するのにコストがかかる
  2. 電気料金は意識していなければならない
  3. IH用の鍋やフライパンが必要となる
  4. 人によっては料理がしにくいと感じる方も
  5. 火力が弱い

設置するのにコストがかかる

冒頭にもお話した通り、オール電化にする場合は初期費用が発生します。もちろん都市ガスでも初期費用は発生しますが、オール電化の方が割高な傾向があります。

ただし将来的な料金を踏まえたり、災害時のリスクを踏まえると、多少割高でも金額に見合った活躍をしてくれるでしょう。

電気料金は意識していなければならない

オール電化は深夜料金が圧倒的に安くなります。日中に大量の電気を使い、深夜帯である23時~7時の時間帯の電気を利用しなければ、電気料金は高くなります。そのためある程度電気量を意識しながら利用することが大切です。

IH用の鍋やフライパンが必要となる

もともとガスのみ対応だったフライパンや鍋は、すべてIH専用に切り替えなければなりません。IHコンロの方でセンサーが反応するので、ガスのみ対応のものは利用できません。

人によっては料理がしにくいと感じる方も

フライパンを持ち上げて混ぜる方も多いのではないでしょうか。ガスの場合、ある程度の高さまでは火が届きますが、IHの場合は届きません。それが料理しにくいと感じる方もいらっしゃいます。

火力が弱い

一般的にはプロパンガスの火力が一番強いです。レストランなどの厨房はほとんどプロパンガスを採用しています。

しかし、IHコンロの火力が弱いかと聞かれれば、そんなことはありません。プロパンガスよりは火力は劣るものの、近年のIHコンロの火力は向上しております。通常の家庭料理をする分であれば、十分な火力です。

オール電化の種類

オール電化にはさまざまな種類があるものの、ここでは代表的な商品を2つ紹介します。

電気給湯器

電気給湯器とは、電気を使ってお湯を沸かすものです。イメージしやすいものですと、ケトルなどでしょう。

電気給湯器は電気ヒーターを使いお湯を沸かす「給湯器タイプ」と、空気を集め圧縮して熱でお湯にする「ヒートポンプ給湯器」があります。どちらの給湯器も従来のガス給湯器と違い、二酸化炭素なども排出しないので、安全でかつクリーンな商品です。

政府も2050年二酸化炭素の排出0を目標としたカーボンニュートラル実現を目標としていますので、今後ますます電気給湯器の需要は増えていくことでしょう。

IHクッキングヒーター

だれもが知っているIHクッキングヒーターはIHコンロとも呼ばれます。IHコンロは火を使わず、熱をフライパンなどに電熱させて利用できる商品です。そのため、火事になる可能性も非常低い特徴があります。また、IHコンロの卓上はフラットなので、油汚れなどがついても拭きやすいなどのメリットもあります。

ただし、IH専用の調理器具が必要となるので、その費用は別途かかっていまします。

オール電化の工期

オール電化の工期は各建築会社異なります。新築で注文住宅を建築する場合、家の建築途中で工事を行います。電気配線は水道配管、機器の設置だけでなく、エコキュートを設置する基礎工事なども必要です。更に機器が設置した後は試運転を行い、設備などに問題が無いかを確認するのが通常です。

そのため新築で注文住宅を建築する場合は、建物完成と同時に出来ると認識しておきましょう。

オール電化のメンテナンス

オール電化の機器は、定期的にメンテナンスをしなければ、劣化などが生じてしまう可能性があります。

メンテナンス方法

オール電化の設備でメンテナンスが必要となるのは、エコキュートが多いです。エコキュートのメンテナンス内容は、

  • エコキュートタンクの清掃
  • 浴槽フィルターの清掃
  • 給水・排水の配管の清掃
  • 逃し弁の動作確認
  • 水漏れの点検
  • 凍結防止の確認

などが挙げられます。特にエコキュート内のタンクの清掃はとても重要です。給水止水栓を閉じ、漏電遮断器を切ってから始めましょう。

その後水抜きを行い、タンク内の水を全て無くし、タンク中にある不純物やごみを処理しましょう。最後に給水止水栓を戻し、水が出てくるのを確認したら元に戻せば完了です。

しかしながら素人の方が清掃するのは非常に難しいです。そのため、専門業者に依頼するようにしましょう。

メンテナンス費用

オール電化のメンテナンス費用は、メンテナンス内容や業者によって異なるものの、「2万円前後」が一般的です。メンテナンスは年に1回程度で問題ないでしょう。

フィルター交換などがある場合は、更に追加費用として5,000円から1万円ほど必要となります。また、機器交換などが必要となった場合、更に費用が必要となるので、業者へ確認しておきましょう。

注文住宅のオール電化に関するQ&A

オール電化におすすめな電気料金プランはありますか?

各地域によって電気料金プランは異なりますが、ここではオススメできる3つの電気料金プランを紹介します。

1. Looopでんき

Looop電気では、「スマートタイムプラン」を採用しており、季節や時間帯で電気料金が変化する電気契約です。更に基本料金は容量に関わらず無料であり、昼間の時間でも単価が安い特徴があります。

2. HISでんき

旅行会社HISが手掛ける電気プランです。最大10kWまでの基本料金と昼夜の電気料金が6%割安になります。また「あんしんサポート365」という利用者の困りごと対応をするサービスも提供しております。

3. 出光興産の電気

日中の電気料金と基本料金が5%から10%ほど安くなります。さらに出光のガソリンや軽油などの割引特典なども付帯してくれるので自動車持ちの方には大きなメリットとなるでしょう。

●この記事の監修 サティスホーム本社営業部長:小林大将
●この記事の監修
サティスホーム本社営業部長:小林大将

2級建築士と宅地建物取引士の資格を取得後、サティスホームで現場監督を10年経験。携わらせて頂いたお客様は200棟以上。その後、本社営業部長としてお客様の家づくりをお手伝いさせて頂いてます。
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