注文住宅を建築する前の一番の楽しみは間取りを決めることではないでしょうか。「どんなデザインの家を作ろうか」「どのような間取りにしようか」とワクワクする人も多いでしょう。
一方で「間取りが決まらない」「何を優先すればよいかわからない」と悩んでいる人もいらっしゃいます。一度間取りを決めて工事が着手したら変えられないというプレッシャーから、間取りを決められないという人も多いのでしょう。
そこで今回、間取りが決まらない理由を5つ解説します。また間取りが決まらない時のアドバイスもご紹介します。
本記事を読むことで、正しい間取りの選び方がわかり、今後の注文住宅建築に役立つでしょう。これから注文住宅の建築を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
よくある注文住宅の間取りが決まらない理由
「注文住宅会社と何度も打合せしているのに間取りが決まらない」と思っている方もいるのではないでしょうか。決まらない原因は、主に下記の5つが該当しているケースが多いです。
- 要望がまとまっていない
- 他の意見も取り入れようとしている
- 営業担当者や設計士のアドバイスが無い
- 他のプランとの比較が無い
- イメージができていない
1.要望がまとまっていない
要望がまとまっていないというのが、間取りが確定しない一番の理由にもなっています。
例えば、
- どれくらいの家の大きさにしたいのか
- どんなデザインの家にしたいのか
- 価格とデザイン、どちらを重視して決めるべきか
- どうしても譲れないポイントはあるのか
などが挙げられます。
要望がまとまっていないということは、理想のマイホームのイメージができていないということでもあります。つまり、注文住宅会社と打合せしていても間取りが決まることはないでしょう。
2.他の意見も取り入れようとしている
注文住宅を建築する際は、既に注文住宅を建築した知人や友人に話を聞いたり、雑誌でいろいろな情報を取り入れようとします。「あれは良かった」「これはいまいち」など、経験者の意見は参考になりますが、全部の意見を取り入れるとなると、間取りが決まるまでに時間を要してしまうでしょう。
また、おしゃれな家のデザインが多い雑誌の真似をしようとすると、建築費が高くなる傾向もあります。建築費が高くなるのであれば、再度間取りを検討しますよね。
つまりさまざまな意見を取り入れることは、注文住宅の勉強にも繋がりますが、間取りが決まるまでの時間がかかってしまう原因にもなります。
3.営業担当者や設計士のアドバイスが無い
間取りで悩んでいる時は、建築会社の方から意見も欲しいですよね。間取りを決めるきっかけにもなりますが、アドバイスがなければどうしてよいかわからない方もいらっしゃるでしょう。
建築会社の方は数多くの注文住宅を建築してきますから、「あれがよい」「これは良くない」の判断ができるのが通常です。
しかし、何のアドバイスもせず、施主が決めるのを待っているような建築会社は、お客さんのことを想って考えていないという風にも捉えることができます。
注文住宅の間取りは、自身で決めるものですが、多くの方は初心者です。初心者の方が一から決めるのは非常に困難であるため、アドバイスをくれる営業担当者か設計士であるかを見極めなければなりません。
優秀でお客さん想いである建築会社でない場合、間取りが決まるまで時間がかかることでしょう。
4.他のプランとの比較が無い
間取りを検討する際は、比較検討するのが一般的です。2つの間取り見比べて「この部分は良い」「ここは不要だ」と判断できるからです。
しかし、注文住宅会社から提示されたプランが一つだけである場合、それが最適なプランと認識する方も多いでしょう。実際住んでみてから、もっと間取りの比較をすればよかったと感じる方もいらっしゃいます。
そのため、プランの比較は行った方がよいです。
また、1社だけでなく、2社3社にプランの依頼をしても問題ありません。間取りは各社の特徴が良く出ますので、比較できます。
理想のマイホームのイメージに近いプランを提案してくれる注文住宅会社もありますので、複数社に依頼すれば、間取りが決まらないということを解決できる可能性も高くなります。
5.イメージができていない
「リビングが14帖です」と言われてピンとくる方も少ないでしょう。
実際にたくさんの物件を見てきた方は、イメージできるかも知れません。しかし見学会や展示場で、実際の注文住宅を見ていない方は、大きさを言われてわからないことでしょう。
そのため、実物を見ていないからこそ間取りが決められない原因にもなっています。
注文住宅の間取りが決まらない場合のアドバイス
間取りが決められない方は、以下の5つを参考にしてみましょう。
- 今住んでいる家の不満を思い出す
- 優先順位決める
- 予算を決めておく
- 生活動線を決める
- 将来のことも考える
1.今住んでいる家の不満を思い出す
注文住宅の建築を検討するタイミングの一つとして、「今住んでいる家は住みにくい」という意見もあるでしょう。不満を抱えた家はストレスを感じてしまいます。
それらの不満を書き出してみましょう。それを解消できる間取りを検討するのが第一段階です。
2.優先順位を決める
間取りを検討する際は、「必要なもの」「あれば良いかなと思うもの」と優先順位を決めておきましょう。もちろん一人だけの意見ではなく、家族全員の意見をまとめた上で決めます。
こだわりたい部分から順番に間取りに落とし込んでいき、あれば良いかなと思う程度のものも間取りに反映できるか検討して見ましょう。
その時点で、「できる・できない」がわかるので、間取りもスムーズに決めることが可能となります。
3.予算を決めておく
注文住宅の間取りは大きくなれば予算もあがります。また住宅設備などのグレードも建築費に影響します。そのため事前に予算を決めておきましょう。
予算内に収めるということを意識しながら間取りを検討していけば、オプションを付けられる点や部屋を小さくする点などが明確になり、間取りも決まることでしょう。
4.生活動線を決める
憧れのマイホームに住むのに、生活しにくいと感じるのは嫌ですよね。生活しにくいと感じる方の多くは動線です。
例えば「キッチンからリビングに行くまで家具がたくさんあって大変」「寝室からトイレまでが遠い」などさまざまあります。
間取りを考えるときは、プラン図を見てどのような動きになるかをイメージしてみましょう。生活動線を確認すれば、より良い間取りに出来上がります。
5.将来のことも考える
子供が増えた時や大きくなった時、今の部屋数や大きさで足りるのか検討してみましょう。
注文住宅は建築する工法にもよりますが、完成後の増築は難しいです。そのため、将来のことを考えて間取りを決めていく必要があります。
後悔しない為にも、今後のことを加味した間取りの大きさや部屋数で設計しましょう。
注文住宅の間取りに困ったら成功事例を確認しよう!
今回、間取りが決まらない5つの理由と間取りが決まらない時のアドバイスを5つ紹介しました。
悩めば悩むほど間取りは決まりません。しかし現状の住居を踏まえ、何を優先するかを明確にすることで、おのずと間取りは決まって来るでしょう。
また、成功している間取りの多くは、事前にどのような動線になるかを検討しています。生活しやすい間取りにしたい方は、成功事例を確認して見ましょう。
サティスホーム本社営業部長:小林大将
2級建築士と宅地建物取引士の資格を取得後、サティスホームで現場監督を10年経験。携わらせて頂いたお客様は200棟以上。その後、本社営業部長としてお客様の家づくりをお手伝いさせて頂いてます。