工務店の探し方・選び方｜注文住宅会社の決め手は？

理想のマイホームを建築するため、注文住宅会社の選択は間違えたくありません。そのため、誰もが優良な注文住宅会社を選びたいことでしょう。

しかし、注文住宅会社は全国にたくさんあり、どの企業が良いかわからない方も多いです。

そこで今回地域に強い工務店に着目していきます。

工務店は価格の安さが強みではありますが、優良企業と手抜き工事をする会社もあります。そこで今回優良な工務店を見つけるための探し方や選び方を紹介していきます。

これから工務店で注文住宅の建築を検討されている方は、本記事を読んで参考にしてください。

工務店の注文住宅の特徴

工務店とは？

工務店とは地域密着型の建築会社のことです。主に注文住宅などの戸建てをメインに建築し、日本全国に15万以上の会社が存在します。社員数も数名から数百名と幅広いですが、一般的には小規模な建築会社を指します。

工務店とハウスメーカーの違い

工務店とハウスメーカーではコストや品質、サービスなどそれぞれ異なります。工務店は建築費が安い、ハウスメーカーは安心感が強いなどの特徴があります。

また、全国展開しているのがハウスメーカー、地元密着会社が工務店というところも違いがあります。

下記の表は工務店とハウスメーカーを比較した際の違いをまとめたものです。

項目/建築会社	工務店	ハウスメーカー
建築コスト	安い	普通
設計や設備などの 自由度	基本的に自由	ある程度までは自由
品質や施工能力	工務店によって差が生じる	品質は高い
着工から引き渡しまで 工期	4か月から5か月程度	3か月から4か月程度
アフターフォロー	工務店によっては無い	対応あり
物件の内検	ほとんど見ることはできない	1年中物件を見ることも可能

工務店で注文住宅を建てるメリット・デメリット

工務店で注文住宅を建てるメリットとしては価格の安さと設計の自由度が高い点です。工務店は社員数も少なく、宣伝広告をしないため、それらのコストが不要となります。

また、規格化されたプランなどもないため、自身が望む間取りや設備を選べる特徴があります。

一方で品質や施工能力が低い特徴があります。工場などを持たない工務店は、現場での建材加工などがあります。職人の手によって加工されるため、工場の機械と比べると統一感は低くなるデメリットがあります。

また、工務店によってはアフター対応がない場合があります。居住後になにかしらの補修を依頼したい場合は、自身で業者の選定をし、費用を支払う必要があるでしょう。

注文住宅を建てる工務店の探し方

ここからは注文住宅を建てる工務店の探し方について解説します。探し方としては下記の５つが代表的です。

1. 実際に建築した親戚や知人にヒアリング
2. 口コミ評価を確認
3. 工務店紹介サイトから探す
4. 完成見学会に参加
5. SNSで探す

1.実際に建築した親戚や知人にヒアリング

注文住宅を探すときは、いろいろな家をみたり、インターネットで検索する方が多いです。しかし、一番はその工務店を建築した親戚や知人に話を聞いてみるのが良いでしょう。

実際に注文住宅を建築した方の意見はとても参考になり、工務店を探す際のポイントになります。その工務店のメリット・デメリットをヒアリングして、今後の工務店探しに生かせることが可能となるでしょう。

2.口コミ評価を確認し探す

口コミ評価はその工務店で建築した方の意見を確認することができます。

どのような点が良かったのか、なにが悪かったのかなど、インターネットの情報は厳しい意見が飛び交います。全て丸のみにするのではなく、建築した方の一つの意見として参考にしましょう。

口コミ評価が高い工務店は優良な工務店である場合が多いです。

3.工務店紹介サイトから探す

インターネットで工務店を探す場合、工務店検索サイトや工務店マッチングサイトといった、複数の工務店情報を取得できるサービスがあります。

工務店は建築した注文住宅の内見が出来ない場合が多いですが、工務店検索サイトなどでは、施工した物件の中を写真などで見ることが可能となります。これにより、理想のマイホームに近いかどうか判断できることでしょう。

しかし、工務店検索サイトなどで工務店と注文住宅の契約をした場合、マージンなどの手数料が発生する可能性もあるので注意しておきましょう。

4.完成見学会に参加

ハウスメーカーと異なり、工務店は見学会は少ないです。しかし見学会を開催している時は、その工務店の物件を見ることができるチャンスなので、足を運んでみましょう。実物を見ることで、自身が建築したい注文住宅に近いかどうか判断できます。

工務店探しをしている方はぜひ一度、注文住宅を見て判断しましょう。

5.SNSで探す

近年、工務店もSNSの普及をしています。企業が用いたSNSでの集客力の勢いは大きく、工務店も同様です。

工務店のSNSには施工現場や完成した物件の写真などを確認することができます。またSNSでのメッセージのやり取りも可能ですので、質問などもできることでしょう。

後悔しない！良い工務店選びの5つのポイント

次に優良な工務店選びについて解説します。工務店選びをする際は下記の5項目に注目して選びましょう。

1. 理想のマイホームを建築してくれる会社を選ぶ
2. 会社信頼度を確認
3. 担当者の能力を確認
4. 企画提案力を確認する
5. 施工現場の写真をくれる会社か

1.理想のマイホームを建築してくれる会社を選ぶ

工務店とはいえ、得意な工法や得意なデザインなどは持ち合わせています。例えば、木造注文住宅しか建築しない会社に、鉄骨造の注文住宅を依頼しても出来ません。

また、欧米風の家をメインに建築している工務店に、和風建築の家を作ってほしいといっても、経験値が少ないため、イメージ通りの注文住宅が完成しない可能性があります。

どの注文住宅会社でもできる、できないは必ずありますので、理想のマイホームを手掛けている建築会社を選定するようにしましょう。

2.会社信頼度を確認

会社概要はその工務店のプロフィールでもあり、創業年数がわかります。一般的に設立して10年後には約3割の企業、20年後には約5割の企業が倒産・撤退していると言われています。長く続いている工務店は、会社の売り上げも安定しており、倒産するリスクもすくないということがわかるでしょう。

また、年数だけで判断するのは怖いという方は、帝国データバンクなどに依頼、会社の決算情報などを取得して確認しましょう。帝国データバンクでは、会社の決算報告だけでなく、現在の借入、創業者の経歴などを確認することが可能です。それらのデータから会社信頼度を判断しても問題ありません。

しかし帝国データバンクに調査依頼する際は費用が発生するので注意して下さい。

3.担当者の能力を確認

注文住宅を建築する際は、担当者との意思疎通ができているかが大切です。意思疎通ができていない場合、自身が想定していた理想のマイホームとは異なる物件が出来てしまう場合もあります。

そのような場合、修繕してくれれば問題ありませんが、業者によっては修繕できないと突っぱねられ、トラブルになってしまうこともあるでしょう。そのため担当者の方がイメージ共有できるひとであるかどうかが非常に大切となります。

4.企画提案力を確認する

注文住宅は一から家を作り上げていく作業ですが、施主が全て決めていくより、工務店からも多少提案してくれた方が良い住宅が完成します。

工務店とはいえ、数多くの住宅を手掛けてきた経験がありますので、アドバイスなどは出来るでしょう。生活する上での動線や、おすすめの住宅設備など、住みやすさも考慮して意見をくれる会社がオススメできる工務店です。

5.施工現場の写真をくれる業者か

近年、違法建築や手抜き工事が大手ハウスメーカーでよくみられる中、工務店も例外ではありません。

屋根裏や界壁など、完成してから目で確認できない箇所は、手抜き工事をされる可能性があるため、必ず施工現場の写真をくれる業者を選ぶようにしましょう。

注文住宅が完成してから工事管理報告書という書類と写真を、設計士から施主へ渡します。その中には屋根裏の施工写真などが添付されていますが、添付しない工務店も存在するのが現状です。

そのため、完成してからの工事管理報告書と一緒に写真をもらうのではなく、工事期間中に都度写真をくれる業者であるか確認しておきましょう。

また、建築に詳しくない方は写真を見てもわからないことが多いです。写真を見て判断できない場合は、設計事務所などの方に見てもらうのも一つの手段です。

理想のマイホームを建てるなら工務店選びが重要！

今回優良な工務店を見つけるための探し方や選び方を紹介していきました。

現代ではさまざまな探し方がありますが、工務店の種類や違いを理解して選ぶことが大切です。

また、工務店によって得意不得意は必ずあります。無理な要望を伝えるのではなく、自身に合った工務店を選ぶようにしましょう。

これから注文住宅を工務店で建築される方は、人生で一番高い買い物になるかもしれません。じっくり時間をかけて、優良な工務店を見つけて下さい。