工務店で注文住宅を建てる場合の流れ|家づくりの期間や注意点を徹底解説!

工務店で注文住宅を建てる場合の流れ|家づくりの期間や注意点を徹底解説!

自身のイメージ通りに作れる注文住宅。今でも多くの方が憧れていることでしょう。

しかし、注文住宅完成までには様々な作業があり、ひとつひとつクリアしていかなければなりません。

今回ご紹介するのは工務店で注文住宅を建てるまでの流れです。

どのような作業が必要で、工務店で建築するメリットなどを理解していきましょう。

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工務店で注文住宅を建てる流れ

工務店で注文住宅を建てる流れは、大きく分けて下記の10項目になります。

  1. 資金計画を決め、事前相談を行う
  2. 理想のマイホームをイメージする
  3. 土地探しを行う
  4. 工務店に見積もり依頼をする
  5. 間取りの打ち合わせや仕様の打ち合わせを行う
  6. 土地の契約を行う
  7. 工務店と契約する
  8. 住宅ローンの本審査を行い、金銭消費貸借契約を締結する
  9. 土地決済を行う
  10. 着工から引き渡しまで

①資金計画を決め、事前相談を行う

注文住宅の検討を始める際は、間取りや外観を検討する前に、毎月の支払い額を決めていきましょう。

建物を優先した場合、オプションなどを付ければ高額な見積もりとなり、住宅ローンの支払い額にも影響を及ぼします。生活を圧迫するほどの借入返済ではなく、月々の返済に無理のない借入額に設定していきましょう。

返済額の設定が出来たら、金融機関に住宅ローンの事前相談を行います。

事前相談とは、融資が出来る人かどうかを審査することです。事前相談では、申込者の年収や勤続年数、家系図などを確認されます。年収が高い場合や、勤続年数が長い方は融資の認可が下りやすい傾向となります。安定的な収入があり、返済能力も問題ないと判断されるからです。

家系図を確認する理由としては、子供の学費等、今後の出費がどれくらいあるかを金融機関が把握するためです。

住宅ローンを用いて注文住宅を建築する場合、事前相談は必要不可欠となりますので、銀行に相談してみましょう。おおよそ1週間前後で結果が出ます。

相談した後は、おおよその借入上限額を教えてくれますので、月々の最大返済額も把握できるようになります。

②理想のマイホームをイメージする

資金計画で毎月の支払い額が決まった後は、理想のマイホームをイメージしていきます。

住宅展示場や見学会に行き、実物を見たり、近所の良さそうな家の外観を見て、どのような住宅が良いか想像しておきましょう。

見た目だけを優先するのではなく、実際に住みやすい動線や住空間をイメージすることも大切です。後で後悔しないためにも、どのような家が住みやすいかを検討しておくことが大切です。

③土地探しを行う

次に住みたいエリアの土地情報を探していきましょう。

大手のハウスメーカーは、建築条件付で土地を売却している場合があります。

建築条件付とは、指定された建築会社で建てることを条件に、土地を売りますという内容です。工務店の場合、建築条件付の土地も少なければ、土地情報も持ち合わせているケースが少ないでしょう。

そのため、不動産会社に問い合わせして土地を探しましょう。自身が住みたい場所や予算などを伝え、良い情報があれば実際に見に行くことをおすすめします。

交通量や、通勤通学までの距離などを確認し、スーパーや商業施設が近所にあるかも調べておくことで、後々後悔することはなくなるでしょう。

④工務店に見積もり依頼をする

ここでは工務店を選ぶ作業になります。

工務店によって構造、金額などが大きく変わるため、相見積もりを依頼する際は、各社条件を統一しましょう。主に統一する内容は下記の通りです。

統一項目 内容
間取り 延床面積
設備 キッチンやお風呂の仕様
構造 2階建て木造など
地盤改良工事 改良工事内容(鋼管杭や木造パイルなど)

間取りの延べ床面積が1坪違うだけでも、40万円から50万円近くの金額が増減します。そのため、本当に安い工務店を見つけたい方は条件を合わせた方が良いでしょう。

ただし、目先の金額だけで選ぶのではなく、理想のマイホームを実現してくれる会社を優先して選ぶようにしてください。

⑤間取りや仕様の打ち合わせを行う

注文住宅を依頼する工務店が決まった後は、建物の詳細打ち合わせを行います。

部屋の大きさや収納位置、動線などの間取りを決めましょう。子供の将来を考えて部屋を大きく設計したり、家具などを配置した際に動きにくくないかなどを検討していきます。

大まかな家の構造や間取りが決まった後は、キッチンやお風呂、トイレなどの仕様を決めていきます。カタログを見てから候補を選び、ショールームに行って実物を見て決めていきましょう。

⑥土地の契約を行う

次に土地の契約を行っていきましょう。

土地の契約(売買契約)は、売主と買主、不動産会社で行います。売買契約時には下記の代金が必要となるケースがあるので用意しておく必要があります。

仲介手数料 (売買代金×3%+6万円)×消費税の半金
手付金 100万円もしくは売買代金の一割前後
印紙代金 売買金額によって異なるが、数万円前後

仲介手数料は売買契約時に半金、決済時に残金という場合と、決済時に全額一括支払いの2種類ありますので、不動産会社に問合せしておきましょう。

手付金は一般的に100万前後ですが、売主や不動産会社によって異なりますので、事前に確認しておくことをおすすめします。

印紙代金は売買金額によって異なりますが、1億円未満の契約は下記の表を参考にしてください。

売買契約金額 本則税率 軽減税率
100万円を超え 200万円以下のもの 400円 200円
200万円を超え 300万円以下のもの 1千円 500円
300万円を超え 500万円以下のもの 2千円 1千円
500万円を超え1千万円以下のもの 1万円 5千円
1千万円を超え 5千万円以下のもの 2万円 1万円
5千万円を超え 1億円以下のもの 6万円 3万円

引用;国税庁

不動産会社の重要事項説明を聞き、問題なければ契約書に署名捺印し、売主と買主が1つずつ売買契約書を保有して完了です。

⑦建築会社と契約する

建物の詳細まで決まった後は、工務店と工事請負契約を締結します。

工事請負契約書には、建築費用や工程スケジュールが記載されているだけでなく、支払い条件なども明記されているので確認しておきましょう。契約時には、契約金を請求されるケースもありますので、事前に確認しておくことが必要です。

また、この際も工事請負契約に印紙が必要となりますので、自身で用意しておくか、工務店に建て替えで用意してもらうか打ち合わせしておきましょう。

下記の表は2022年1月現在の工事請負契約印紙代金であり、令和4年3月31日までに締結することが条件です。

契約金額 本則税率 軽減税率
100万円を超え 200万円以下のもの 400円 200円
200万円を超え 300万円以下のもの 1千円 500円
300万円を超え 500万円以下のもの 2千円 1千円
500万円を超え1千万円以下のもの 1万円 5千円
1千万円を超え 5千万円以下のもの 2万円 1万円
5千万円を超え 1億円以下のもの 6万円 3万円

引用;国税庁

⑧住宅ローンの本審査を行い、金銭消費貸借契約を締結する

工務店との契約が完了した後は、金融機関へ住宅ローンの本審査を依頼しましょう。事前相談で融資の内諾を得ている方は、本審査をクリアできる可能性は高いです。

ただし、事前相談後に建築費が高額となっていた場合や、仕事を辞めて転職していた場合、他の借入を作ってしまった場合は、本審査で融資不可と判断される場合もありますので注意して下さい。

本審査も無事にクリアした後は、金融機関と金銭消費貸借契約を締結します。金銭消費貸借契約とは銀行と申込者がお金の貸し借りをしますという契約です。

更に、土地と建物に担保と抵当権の設定も行います。担保と抵当権を設定することで、住宅ローンの返済が滞った際、金融機関は土地と建物を差し押さえることができるようになり、競売物件として売り出すことができるようになります。

つまり、「お金は貸すけれど、住宅ローンが返済できなくなったら、銀行が土地と建物を売って貸付金を回収しますね」という意味です。そのため、住宅ローンの返済には十分注意しておきましょう。

⑩土地の決済を行う

銀行との契約が完了した後は土地の決済をします。

土地の決済では、土地代金と仲介手数料、所有権移転登記を委託する司法書士手数料が必要となります。この際、住宅ローンを組んで注文住宅を建築される方は、融資を利用して支払いましょう。

決済が完了し所有権移転登記した後は所有者が買主になります。

工務店とハウスメーカーの違い

工務店の場合、規格プランなどがないため、ハウスメーカーより設計の自由度は高い特徴があります。

ハウスメーカーは数多くの住宅を建築しているため、会社としては効率化を優先し、過去に建築した規格化プランを推奨してくる場合もあります。

一方、工務店の場合はハウスメーカーより建築現場も少ないため、規格化されたプランはないケースが多いです。

そのため、ひとつひとつ施主の立場に寄り添ってプランを検討してくれるでしょう。

工務店で注文住宅を建てるメリット

工務店で建築する場合の一番のメリットは建築費用が安いところです。

一般的に、建築会社は坪単価で価格を比較します。坪単価とは本体金額に対して、延べ床面積で割ったものです。

例えば、本体金額が2,000万円とした場合、延べ床面積が40坪であれば、坪単価50万円となります。

工務店の場合、坪単価40万円前後の会社が多いですが、ハウスメーカーになると、50万円~60万円、大手になると70万円以上の坪単価の会社もあります。坪単価で比較してみても工務店が一番安い傾向があります。

工務店で注文住宅を建てるデメリット

工務店の場合、建築現場数が少ないため、実際の建物を見ることが出来ないケースもあります。

過去に建築した注文住宅の外観などは確認できますが、完成間近の物件がない場合もあるため、実物を見ることができないこともあります。そのため、建物はイメージで作り上げていく必要があるでしょう。

失敗しない工務店選び4つのポイント

失敗しない工務店を選びには、下記の4つに注意して選びましょう。

  1. 企業の業歴などを確認する
  2. 自社設計施工一括方式であるか
  3. アフターメンテナンス
  4. 相性の良い営業マンであるか

企業の業歴を確認する

工務店は大手のハウスメーカーと比べた場合、企業規模も異なりますが、会社信頼度も異なります。施工実績が少なく、業歴も短い工務店の場合、施工中にミスがあるかもしれません。

そのため、永く会社を続けてきた実績ある工務店を選ぶようにしましょう。

自社設計施工一括方式であるか

注文住宅の設計施工を一括で受けている建築会社はそう多くはありません。大手ハウスメーカーも外注している企業があります。

自社設計施工一括方式は、図面の作成から施工まで、すべて工務店で請け負っている方法です。

外注している場合、意志の食い違いや情報伝達ミスが発生する可能性もあり、完成してからイメージと異なる家が出来てしまったというケースもあります。

設計施工を一括で請け負っている工務店は、社内で打合せが完結するため、スムーズに注文住宅を建築することができるでしょう。

アフターメンテナンスがある

注文住宅は住んでから違和感がある箇所も出てくるかもしれません。その際にしっかりアフターメンテナンスをしてくれる工務店であるかが大切です。

アフターメンテナンスが無い場合、自身で修繕してくれる業者を見つけなければなりません。しかし、工務店が対応してくれる場合は、ある程度の補修であれば無料で対応してくれます。

余計な出費を抑えるためにも、アフターメンテナンス対応をしてくれる工務店を選択しましょう。

相性の良い営業マンであるか

憧れのマイホームを依頼するなら、相性の良い営業マンにお願いしたいはずです。その営業マンが親身になって要望を聞いてもらえるか、意思疎通が出来ているかを確認しましょう。後で、イメージと違う家が出来て後悔してしまうだけです。自身が信頼できる営業マンであるか見極めましょう。

流れを理解したら工務店探しを始めよう!

今回工務店で注文住宅を建てるまでの流れを解説してきました。

注文住宅完成までに作業する項目は全部で10項目ありますが、事前に流れを把握しておくことで、次に何をすればよいかわかり、スムーズに進めることが出来るでしょう。

これから工務店で注文住宅を検討する方は、まずは流れを理解してから始めましょう。

●この記事の監修 サティスホーム本社営業部長:小林大将
●この記事の監修
サティスホーム本社営業部長:小林大将

2級建築士と宅地建物取引士の資格を取得後、サティスホームで現場監督を10年経験。携わらせて頂いたお客様は200棟以上。その後、本社営業部長としてお客様の家づくりをお手伝いさせて頂いてます。
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