注文住宅を建築する際に気になるのは『価格』ではないでしょうか?
ほとんどの方が住宅ローンを借りてお家づくりをすることになるかと思いますが、ローンを借りるということは、毎月の借入返済が発生するということです。月々の返済額を抑えるためにも、借入するローンの金額は抑えたいことでしょう。
そのため、建築代金について各社へ見積もりを依頼して比較検討するのが一般的です。しかし、各社間取りも異なれば設備も異なるため、どの会社が安いか分からなくなることもあるでしょう。
そこで目安になるのが『坪単価』です!
ここではこれから注文住宅を検討している方へ向けて、工務店の坪単価を紹介し、坪単価を比較する際に注意する3つのポイントを紹介します。
(2023/10/17 記事更新)
工務店で注文住宅を建てる場合の坪単価の相場はいくら?
工務店の坪単価は建築する構造や延べ床面積によって異なるものの、木造注文住宅の場合は60万円から70万円前後が一般的です。
もちろん、40万円や50万円台の坪単価で建築する工務店もあります。木造の構造が一番価格は安く、延べ床面積が大きくなるほど坪単価は低くなるのが一般的です。
鉄骨造や鉄筋コンクリート造などの構造になると、木造住宅の坪単価の1.5倍から2倍近くになります。
更に木造注文住宅を専門に建築している工務店に、鉄骨造などの注文住宅を依頼すると、坪単価はより高額になる可能性もあるでしょう。
工務店坪単価がハウスメーカーよりも安くなる理由
一般的に工務店はハウスメーカーより坪単価が安いと言われています。安い理由として考えられる3つの要因を紹介します。
- 人件費を抑えられる
- 広告宣伝費用が低い
- ショールームなどの維持管理費がない
1.人件費を抑えられる
工務店より、ハウスメーカーの方が社員数は多く、人件費が高額となります。会社によって異なるものの、ハウスメーカーは100名から数千名に及ぶ社員を抱えています。
しかし、工務店は数名から数十名程度の会社が多いです。社員数が少ないということは、人件費を抑えることに繋がります。
また、ハウスメーカーは完全歩合制を採用している会社も多く、営業マンによっては年収1,000万円を超える社員も多数います。一方工務店は、ハウスメーカーと比べて売上高も低いため、社員の給与が高収入という会社も少ないでしょう。
そのため、一人あたりの人件費は工務店の方が抑えることが可能となり、坪単価も安くなります。
2.広告宣伝費用が低い
ハウスメーカーはテレビCMやインターネット広告、チラシなど、さまざまな方法で集客活動を行っている会社が多いです。
CMを出す費用は数千万円以上と言われていますが、それらの費用が全て建築費に上乗せされているのも事実です。
一方工務店は、広告宣伝を積極的に行っている会社は少ないです。もちろん会社によって異なりますが、地域の方に配るチラシなどが一般的ではないでしょうか。
宣伝広告費を抑えることで、建築費も高額になることはなくなり、坪単価が低くなります。
3.ショールームなどの維持管理費がない
ハウスメーカーはショールームや展示場などを利用し、注文住宅を検討している方に実際の家を見せて、購入意欲の向上を図らせる方法をしています。
しかし工務店はショールームなど実際の物件を見せることができる家を保有しません。理由は維持管理費がかかるからです。
ショールームも毎月の賃料を支払う必要があり、展示場は地代やテナント料を支払う必要があります。場所によって異なりますが、毎月数十万円から数百万円、また数千万円となる賃料も考えられるでしょう。
これらの費用もハウスメーカーの場合は建築費に上乗せされてしまいますが、工務店は維持する物件を保有しないため、坪単価が安くなります。
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工務店で注文住宅を建てるメリット
工務店で注文住宅を建築するメリットは価格帯が安い点が挙げられますが、それ以外にも下記の3つのメリットがあります。
1.自分好みの間取りを選べる
工務店で注文住宅を建築する場合、自分好みの間取りを設計してもらえるメリットがあります。
ハウスメーカーの注文住宅には、フルオーダー式とセミオーダー式があります。セミオーダー式は、ある程度決められた規格プランから間取りを決めていく方法です。もちろんプロが考えた間取りなので、住みやすさなどは問題ありませんが、自身が建築したい間取りへ変更できない場合もあります。
一方工務店で注文住宅を建築する場合、多くはフルオーダー式です。自身で設計士と一から間取りを考え、理想のマイホームを建てることが可能となります。間取りだけでなく、収納位置、生活する上での動線などを全て自由に設計できるメリットがあります。
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2.自由に住宅設備を選べる
間取り同様、住宅設備も自由に選べます。
ハウスメーカーに注文住宅を依頼した場合、住宅設備も限られている場合があります。ハウスメーカーは住宅設備会社と提携し、集中購買による商品単価の圧縮をしています。つまり、「年間にこれくらい発注するから、安くしてください」と決まっているのです。
しかし、集中購買をしていない住宅設備を選んだ場合、価格は高額となってしまうため、ハウスメーカーはあらかじめ選べる住宅設備を絞っているケースが多いです。
工務店は集中購買を行っていない会社が多いため、好きな住宅設備を選べるメリットがあります。
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3.地域性を理解している
ハウスメーカーが地域性を理解していないというわけではありませんが、工務店の方が地域で活躍してきた歴史が長いでしょう。その土地ならではのメリット・デメリットなどを教えてくれるだけでなく、その地域を加味した注文住宅のアドバイスをしてくれるメリットがあります。
担当者が退職や転勤で変わったり、逆に転勤してきた社員が担当者になった場合、「この地域のことが全然分からなくて…」となってしまうこともあります。
そのような点を比較した際は、工務店の方がその土地ならではの情報を教えてくれる強みがあります。
そもそも坪単価とは?
坪単価とは、建築する家の一坪当たりの建築費です。
間違いで多いのは、総工事費ではなく、本体金額に対して計算します。外構工事費用や給排水設備工事費用などは、どの会社もある程度価格帯が近いため、本体金額で比較するのが一般的です。
1坪当たりにかかる建築費
一坪当たりの建築費には、本体金額に対して計算しますが、本体金額の項目は各社異なります。
一般的には建物に関する代金です。カーテン代金や照明代金なども該当します。
坪単価の計算方法
坪単価は下記の計算式で算出できます。
本体金額÷延べ床面積(坪)
延べ床面積とは、建物の居住空間の面積を表します。2階建てである場合は、1階と2階の面積を足した数値です。
一般的には平米表記されますが、坪単価を計算する際は坪数を算出する必要があります。
「1坪=約3.3㎡」なので、例えば80㎡の延べ床面積である場合「80㎡×3.3=24.2坪」となります。
本体金額が1,500万円である場合の坪単価は「1,500万円÷24.2坪=61.98万円」になるということです!
上記の様に計算することで、坪単価を算出できるようになることでしょう。
工務店の坪単価を確認する際の3つの注意点
坪単価は各社の価格を比較検討する際に用います。しかし、単純に計算するのではなく、比較する際は各社本体金額の内容が同条件である必要があります。
ここでは工務店の坪単価を確認する際の3つ注意点を解説します。
1.施工床面積と延べ床面積の違い
延べ床面積はさきほどもお話した通りですが、施工床面積は延べ床面積にバルコニーやポーチの面積も算入されます。そのため延べ床面積より施工床面積の方が大きくなります。
もちろん施工床面積で坪単価を算出することも可能ですが、その場合は、各社施工床面積を出してもらうようにしましょう。
延べ床面積と施工床面積ではおおよそ2坪前後の面積が異なります。もちろん建築する注文住宅によって異なりますが、坪50万円と仮定すると、100万円も本体金額が違うということにもなるでしょう。
その場合、坪単価を比較するのが難しいので、各社面積表記は統一するようにしてみてはいかがでしょうか。
2.本体金額の内容を確認
建築会社によっては、本体金額の内容が異なります。
例えば、「本体金額の中に地盤改良費用がA社には入っているが、B社には入っていない」などです。
他にも「入っていなかった!」となりがちなものには、「照明器具」「カーテン」「立水栓や散水栓」などがあります。
各社本体金額の内容の項目を同条件にしないと、坪単価の比較ができなくなります。必ず、金額の項目内容を確認するようにしましょう。
3.建物の違い
さきほどもお話した通り、建築する注文住宅の構造になって坪単価は異なります。また、手間や材料が増える複雑な間取りよりもシンプルな間取りの方が価格は安くなることでしょう。
坪単価は家の構造や形状によって大きく変わります。デザインを重視すれば坪単価は上がりやすい傾向がありますし、シンプルに設計すれば坪単価は低くなります。
そのため、おおよその建物構造や形状を統一した方が、坪単価はより比較しやすくなるでしょう。
坪単価を抑えるコツ
建築費を抑えるため、坪単価を抑えたい方も多いでしょう。ここでは坪単価を抑える4つのコツを紹介します。
シンプルに設計する
例えば、デザインを重視した間取りや外観を設計した場合、建材も多くなれば、手間もかかるのは必然です。しかし、シンプルな建物にすることで、手間もかからず、坪単価を抑えることになります。
一般的に、デザイナーズ住宅とシンプルな建物住宅では坪単価が大きく異なります。
もちろん、デザイナーズならではのデザイン料や設計料は発生するものの、建築途中での造作費用や加工費用なども必要となることが考えられるでしょう。
しかし、シンプルな注文住宅はそれらの費用を抑えることができるので、坪単価は安くなります。
高額な住宅設備を導入しない
注文住宅の検討をしている時、家の間取りだけでなく、良い住宅設備も入れたいという考えの方も多いのではないでしょうか。
例えば「おしゃれなお風呂にしたい」「使い勝手の良いキッチンにしたい」などさまざまあると思います。
しかし、住宅設備の価格の値幅は広く、数十万円のものから100万円を超える商品もあります。住宅設備は一般的に本体金額に計上している工務店が多いため、高額商品を選ぶと、坪単価も上がる要因となります。
坪単価を抑えたい方は、高額な住宅設備を控えるようにしましょう。
水回りをまとめる
一般的にバスルームとトイレが近い家を見たことがあるという方も多いのではないでしょうか。使い勝手もありますが、水回りを一か所に集約すると、建築費が下がり、坪単価を下げることに繋がります。
水回りをバラバラに配置することで、資材代や配管工事代などのコストがあがり、建築費が上がってしまいます。そのため水回りは一か所に集約するようにしましょう。
また、2階や3階にトイレやキッチンを配置した場合、水道管の大きさを入れ替える必要がある場合もあります。高層に水回りを配置すると、水道の圧力を上げる必要があるため、小さな水道管では水量が足りなくなってしまいます。
そのため、坪単価を抑えるためには、1階に水回りを集約した方が良いです。
大手ハウスメーカーではなく、工務店で建築する
坪単価を抑える方法として一番有力なのは、価格が安い会社で注文住宅を建築するということです。本体金額が安ければ、坪単価を抑えるにも繋がります。
ハウスメーカーなどの会社は先ほどもお話した通り、建築費が高くなってしまいます。しかし工務店にはさまざまな費用が掛かりませんので坪単価を抑えることも可能です。
依頼する建築会社の建築費が安いことが、坪単価を抑える一番の方法でしょう。
まとめ
今回工務店で注文住宅を建築する坪単価の相場と、注意点を解説してきました。
坪単価を理解することで、本当に安い価格の建築会社を見つけることが可能となります。各社の条件などをヒアリングしてから比較するようにしましょう。
とはいえ、やはり坪単価が安いのは工務店であるケースが多いです。毎月の支払い額を抑えたい方は、一度工務店に注文住宅の相談をしてみてはいかがでしょうか。
サティスホームでは…
お家づくりにかかってくる費用は「建築費用(本体価格)」だけではなく、メンテナンス費用・光熱費・保険料・税金…などもありますので、トータルコストについて考えることも大切です。
サティスホームでは、建築費用はもちろんトータルコストについてもご説明させていただきますので、お気軽にご相談くださいね。
サティスホーム本社営業部長:小林大将
2級建築士と宅地建物取引士の資格を取得後、サティスホームで現場監督を10年経験。携わらせて頂いたお客様は200棟以上。その後、本社営業部長としてお客様の家づくりをお手伝いさせて頂いてます。