注文住宅の土地探しの方法|5つのポイントと注意点

注文住宅の土地探しの方法|5つのポイントと注意点

注文住宅の建築を検討されている方は、土地探しからスタートという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ですが、「土地探しってどうやるの」「どんな土地が良いの」とわからないことだらけだと思います。

そこで今回は注文住宅の土地選びに着目して解説します。

これから土地探しを始める方へ向けて、「理想の土地選びの方法」や、「土地の探し方」を紹介していきますので、最後までぜひ読んでください。

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理想の注文住宅にふさわしい土地探し5つのポイント

理想の土地とはどのような土地を指すのでしょうか。

もちろん人それぞれではあるものの、土地を探す際に着目するポイントを5つまとめました。

  1. 通勤通学を考慮する
  2. 住環境を考える
  3. 相場価格と比べる
  4. 南側道路が理想
  5. 地盤の強い土地を探す

理想の土地を見つけるためにも、ここでの内容に着目して探してみましょう。

1.通勤通学を考慮する

理想のマイホームとは、家だけでなく、土地も大切です。土地を購入して注文住宅を建築した後は、その場所が生活の拠点となります。

「通勤する上で渋滞などが発生しないか」「通学するうえで交通量は問題ないか」などを考慮した土地選びが大切でしょう。

2.住環境を考える

近隣にスーパーや商業施設、病院などの施設があるかを確認しましょう。生活する上で買い物できる場所や、通院する場所など、不便がないかチェックしておくことが大切です。

利便性が悪ければ、住んでいるうちに「不便だな」「もっと違う場所を選べばよかった」と感じる人も多いです。

土地を買ってしまった以上、そう簡単に引越しは出来ないので、土地選びの際は、周りの環境も考慮しておくことが大切です。

3.相場価格と比べる

気に入った場所の土地が見つかった際は価格相場も調べましょう。

土地はエリアごとに相場価格が異なります。もちろん一定の定義はありませんが、過去に売買された土地代金が相場になります。

相場よりかけ離れた土地代金である場合、住宅ローンの借入額も大きくなり、毎月の支払い額に影響を及ぼしてしまいます。

そのため土地を購入する前に高額な土地を購入しようとしていないかを確認しておく必要があります。

相場の価格は国土交通省の土地総合情報システムで調べることが可能です。

4.南側道路が理想

南側道路があるということは、目の前に建物が建たないことを意味します。つまり日当たりが良いことに繋がります。

もちろん南側道路を挟んだ向かいの土地に大きい建物などがある場合、必ず日当たりが良いとは一概には言えませんが、住宅地などでは高層な建物は見受けられないことでしょう。

ただし、南側道路は庭や家が見やすくなるため、プライバシーを保護する目隠しフェンスなどが必要となります。

5.地盤の強い土地を探す

一般の方が地盤の土地を探すのは難しいですが、わかる範囲で地盤が固い土地を優先した方が良いでしょう。地震大国である日本ですので、地盤が固い方が心身的にも安心でしょう。

また、地盤が弱ければ、注文住宅を建築する際地盤改良工事が必要となります。費用は地盤の強度にもよりますが、数十万円から数百万円にもなりかねません。

そのため、土地探しをする際は、地盤の強度を意識して探してみましょう。一般的には河川や海の近く、池や沼などを埋め立てた土地は地盤が緩い傾向はあります。

注文住宅の土地の探し方

ここからは土地を探す方法について紹介します。一般的には下記の3つに分けることができます。

インターネットを活用する

現在はネット社会と言われるだけあって、土地情報もインターネット上にたくさん掲載されています。土地の大きさや価格だけでなく、エリアや最寄り駅、現況などから選べるようになっているため、多くの方が利用していることでしょう。

しかし、ネット情報の土地のデメリットとしては、売れ残り物件が多いという点が挙げられます。良い土地はすぐに購入者が現れるため、売れてしまいます。

つまり、売れていない土地は何かしらの理由があると考えられるでしょう。「価格が高い」「場所が悪い」「高額な造成工事費が必要」というケースが考えられるので、インターネットで検索する場合、十分注意しましょう。

自分で売地を探す

空き地や分譲地に売地という看板を見かけたことがあると思います。その看板に掲載されている、業者に電話で確認する方法です。

しかし、売地を自身で探すというのは非常に困難なのでオススメはしません。時間と労力を費やすことになってしまいます。

業者に相談する

一番早く、良い土地を見つける方法は、専門家やプロの業者に相談することです。ここでは、オススメする3つの業者を紹介します。

不動産会社

土地探しのプロである不動産会社に相談する方法です。その分野の専門家ですので、さまざまな土地情報を保有しています。

一般的に不動産会社が保有している土地情報をインターネットに掲載しますが、未掲載の情報を多く抱えています。

また不動産会社の多くは、国土交通省から指定を受けた不動産流通機構が運営している「レインズ」という不動産物件情報サイトを利用しています。

レインズとは、不動産会社などの宅建業者が不動産情報を見ることができるサイトで、一般の方は見られません。一般向けのインターネット上に掲載されていない物件情報も多いため、土地購入者の希望の土地が見つかる可能性も高いです。

ハウスメーカー

ハウスメーカーに土地を依頼する場合、土地を見つけてくれた会社で建築するというのが一般的です。

ハウスメーカーは資金力もあるため、自社で土地を保有している場合が多いです。将来売れるだろう土地を購入するので、場所が良い物件情報を保有している特徴があります。

更に、土地代金は相場より安いケースもあります。土地代金を安くして、購入希望者の意欲を高めています。しかし、その分建築費に上乗せしていることが多いため、総建築費は安くなるということではありません。

下記の表はハウスメーカーが保有している土地で建築する場合と自身が見つけた土地にハウスメーカーで建築した場合の一例を比較したものです。参考にしてください。

土地情報の見つけ方 ハウスメーカーの保有地 自身で見つけた土地
土地代金(土地の条件は同じと仮定) 2,000万円 2,500万円
ハウスメーカー建築費(建築する物件は同じと仮定) 3,000万円

(土地代金500万円上乗せ)

2,500万円
総事業費 5,000万円 5,000万円

上記の表では合計額は同額になりますが、自身で見つけた土地代金が安ければ、総事業費は安くなることでしょう。

工務店

工務店もハウスメーカー同様、土地を見つけた会社で建築するのが一般的です。しかし、工務店は資金力が低いため、土地を保有していないケースが多いです。

工務店に土地情報を依頼する場合、不動産会社や下請け業者、協力会社などに声をかけ、情報を取得してくれます。

しかし本業は建築業ですので、不動産会社やハウスメーカーより土地情報を持ってきてくれるスピードは遅いでしょう。

注文住宅の土地を探す際の注意点

ここからは土地探しするタイミングや住宅ローンとの兼ね合い、土地情報に掲載されている用語など、注文住宅の土地を探す際の注意点について紹介します。

土地探しを始めるタイミング

土地探しをするタイミングは住宅ローンの事前審査が完了してからになります。

事前審査とは、申込者の年収や借り入れ状況、家系図から金融機関が融資できるか判断することです。事前審査が通らなければ住宅ローンは組めませんので、必ず土地を探す前に行いましょう。

事前審査が完了すれば、ある程度融資可能額がわかるようになります。融資可能額が分かれば、土地代金と建物代金の比率を計算していきます。

2020年度の住宅金融支援機構の融資利用者調査を確認すると、土地付き注文住宅の全国平均総事業費は、4,397.3万円でした。その内、土地代金が1436.1万円で、建物代金が2,961.2万円です。

総事業費の約3割が土地代金であるため、融資可能額の3割を想定した価格の土地を探してみてはいかがでしょうか。

土地探しと住宅ローン

住宅ローンは土地の契約をしてからでないと本申し込みは出来ません。土地の売買契約書があって、本審査となります。そのため、「融資が決まっていないのに土地を契約しても良いのだろうか」と疑問に思う方も多いでしょう。

結論は問題ありません。ただし、注意する点があります。

それは、土地の売買契約をする際は、融資が否決なった場合は契約を白紙撤回とするという融資特約を付けることが大切です。

土地の契約をしてから住宅ローンの本審査をしたものの、融資が否決となった場合は、契約はなかったことになるという内容です。融資特約を付けないと、土地の契約をしなければなりません。手付金や仲介手数料だけでなく、土地代金を支払うことになるでしょう。土地の契約をする際は融資特約を忘れないようにしましょう。

また、土地探しをしている段階で、「融資は大丈夫ですか」と売主や仲介会社から聞かれることも多いです。その場合、事前審査の融資が通っているという旨を伝えることで、売主も仲介会社も安心することでしょう。

用語解説

土地情報にはさまざまな用語が記載されています。分からない点も多いため、ここでは6項目を解説します。

土地面積

土地面積とは自身が購入する土地の大きさを表します。

建ぺい率

建ぺい率とは土地に対して建築できる面積割合を表したものです。例えば建ぺい率が50%で土地面積が200㎡である場合、100㎡の建築面積の注文住宅を建築できるということです。

建築面積は、イメージでいうと1階部分の面積です。2階建ての注文住宅の場合、2階部分の面積は算入されないということを理解しておきましょう。

また建ぺい率は地域によって異なります。40%から60%が一般的ですが、角地である場合は道路幅員次第ではプラス10%の緩和処置ができるケースもあります。

容積率

容積率は土地面積対して施工できる延べ床面積割合を表したものです。

延べ床面積は1階と2階、3階などすべての面積を足した数値です。先ほどの建ぺい率は1階部分に対しての割合でしたが、容積率は建物全体の面積に対して施工できる割合です。

例えば容積率80%で敷地面積が200㎡である場合、施工できる延べ床面積は160㎡までとなります。

容積率も地域よって異なります。また、建ぺい率同様緩和処置がありますが、より厳しくなるケースもあります。

地目

地目とは土地の用途区分を指し、田・畑・山林など23種類に分けることができます。一般的に注文住宅は宅地に建築することが多いです。

売り土地情報には必ず地目が記載されており、宅地以外の土地の場合、戸建て建築をする際は、宅地へ地目変更する必要があります。地目変更は土地家屋調査士や司法書士に依頼する為、数万円程度の手数料が必要となります。

用途地域

用途地域とは、地域によって建てられる建物を制限することです。住居系や商業系、工業系などにわかれ、全部で13種類あります。

住宅地などの住居系にオフィスビルなどが建っていたら日当たりが悪くなったり、工業系に住居があれば、その家の生活に影響をもたらすため、各エリア用途を分ける必要があるためです。

用途地域には建ぺい率や容積率が記載されているため、建築できる建物の大きさが決まる重要な指標となります。

セットバック

住宅は一般的に前面道路の幅員が4m以上あることが建築条件です。しかし、4mない道路も多数あります。

その場合、道路の中心から2m自宅の敷地を後退させる必要があります。これをセットバックと言います。

例えば、前面道路の幅員が3mの場合、中心地から自宅の敷地までは1.5mとなります。つまり2m-1.5m=0.5mを後退させる必要があるということです。

後退した土地部分は建物だけでなく、門扉やフェンスも建築できません。さらに、敷地面積が小さくなるうえに建ぺい率や容積率はかわりませんので、建築できる注文住宅は小さくなります。

そのため土地を探す際は、前面道路幅員に着目しておきましょう。

理想の注文住宅を建てるなら土地の選び方が重要!

生涯その場所に住むことになる可能性も高いため、注文住宅の土地選びは非常に大切です。今後、自身の生活の拠点となるので、後悔しない土地選びが重要となることでしょう。

これから土地探しをする方は、本記事で紹介した5つのポイントに着目して探してみて下さい。とはいえ、自身で探すのは非常に困難なので、プロの業者に相談することをオススメします。

理想の注文住宅を建てるためには、さまざまな土地を見て選んでいきましょう。

●この記事の監修 サティスホーム本社営業部長:小林大将
●この記事の監修
サティスホーム本社営業部長:小林大将

2級建築士と宅地建物取引士の資格を取得後、サティスホームで現場監督を10年経験。携わらせて頂いたお客様は200棟以上。その後、本社営業部長としてお客様の家づくりをお手伝いさせて頂いてます。
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