注文住宅を建築する際、工務店とハウスメーカー、どちらに頼むべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
それぞれの建築会社にはメリットがあればデメリットも持ち合わせています。そのため、どちらが正解というのはありません。
しかし、理想のマイホームを建築するなら失敗はしたくないでしょう。
そこで今回、ハウスメーカーと工務店の違いを5つ紹介します。具体的に異なる点を中心に比較しながら紹介しますので、今後の注文住宅建築に参考にしてください。
ハウスメーカーと工務店の6つの違い
ハウスメーカーと工務店には大きく分けて下記の6つの違いがあります。
- 建築コストが異なる
- 設計の自由度
- 住宅品質
- アフターフォローサービス
- 施工期間
- 会社信頼度
1.建築コストが異なる
一般的には工務店の方がハウスメーカーより建築費が低い傾向があります。
主な理由として、ハウスメーカーは多くの社員を抱えているため、人件費が大きいです。一方工務店は少数精鋭のため、従業員は少なく、人件費が低い傾向があります。
またハウスメーカーは宣伝広告を行うため、宣伝広告費が必要となります。企業によって異なりますが、工務店は宣伝広告をしない会社が多いでしょう。
上記2つのコストが工務店では比較的低くなり、建築費に上乗せする必要が無いことから、建築コストが安い傾向があります。
2.設計の自由度
ハウスメーカーの注文住宅は一から全て設計する会社もあれば、ある程度決まった建材や設備から選ぶメーカーもあります。
ハウスメーカーはメーカーと提携しており、決められた建材や設備の年間発注数を多くすることで単価を抑えています。つまり提携していないメーカーの仕様を施主から求められた時、コストは大幅に上がるため、ハウスメーカー側の立場としては採用したくないでしょう。
また、間取りに関しても、設計上融通が聞かないケースもあります。間取りを変更することで価格が向上してしまうことがあるためです。ある程度ハウスメーカーが指定する仕様や間取りから選んでもらうシステムが多いです。
一方工務店の場合、規格化されたプランもなければ、指定する設備などもありません。そのため、注文住宅の設計に対しての自由度が高い傾向があります。
3.住宅品質
ハウスメーカーの場合、自社工場で建材などを加工し、現場で組み立てる工法が多いです。工場の機械で建材などを加工する為、注文住宅に関する材料は統一されています。
一方、工務店の場合は現場での加工をしている会社もあり、また作業する大工によって品質が異なってしますのも現状です。
もちろん一概には言えませんが、大工の能力に影響されてしまうのが工務店のデメリットでもあるでしょう。
4.アフターフォローサービス
ハウスメーカーは注文住宅完成後もアフターフォローサービスがある企業は多いです。1年点検や3年点検、5年点検など、建物に関して定期的に点検をしてくれます。また、軽微な修繕や補修である場合、ハウスメーカーは無償で対応してくれるケースもあります。
一方工務店の場合、アフターフォローサービス自体が無い会社もあります。労力やコストを加味した結果採用していないのでしょう。
そのため建築主は、何か家の補修などがあった際は、自身で業者の段取りを行い、費用を支払う必要があります。
5.施工期間
結論から申し上げますと、ハウスメーカーの方が早いです。おおよそ1か月前後の工期が異なります。
ハウスメーカーの場合、着工から引き渡しまでの建築システムが構築されています。発注するタイミングや工事の段取りなど、全てフローが決まっているため、スムーズに作業が進みます。
工務店の場合はフローも決まっていなければ、現場加工もあります。ハウスメーカーは工場で加工してから組み立てるだけになりますので、その分工期が早まるメリットがあります。
6.会社信頼度
工務店よりハウスメーカーの方が会社信頼度は高い傾向があります。全国展開しているハウスメーカーである場合、数々の実績があるため、多くの方から支持されていることにもつながります。
一方、工務店の場合は実績も少なければ経験値もハウスメーカーより低い特徴があります。もちろん一概には言えませんが、倒産リスクなども工務店の方が高い傾向があるでしょう。
ハウスメーカーと工務店の注文住宅の特徴を比較
ハウスメーカーと工務店の注文住宅の特徴を比較しました。
ハウスメーカーの特徴 | 工務店の特徴 |
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ハウスメーカーの特徴
ハウスメーカーの一番の魅力はブランド力でしょう。誰もが知っている企業ということは、安心感にもつながり、数々の注文住宅を手掛けてきた実績があるということでもあります。実績があるということは会社信頼度も高く、倒産リスクも低いことでしょう。
またアフター対応が充実していることも大きいです。注文住宅を建築した後に何かしら不具合があった際、すぐに対応してくれるのが大きなメリットです。
ハウスメーカーは価格より、建物に対する補償や企業信頼度が強い特徴があります。
工務店の特徴
工務店は地域で活躍している建築会社です。地域性を十分理解している強みがあります。地域性を理解していると、その土地ならではの情報などを教えてもらえるだけでなく、さまざまなアドバイスをくれることでしょう。
また、ハウスメーカーの担当者次第によっては複数の建築主と打合せをしているため、誰と名を打合せしたかわからなくなる方も多いです。
工務店の場合も同様ですが、一般的には建築主とマンツーマンで打ち合わせをします。つまり、工務店の担当者と一緒により良い住宅を建築できる特徴があります。
注文住宅で失敗しない!ハウスメーカーと工務店の選び方
理想のマイホームを手に入れるため、建築会社選びは失敗したくないことでしょう。それぞれメリット・デメリットがありますが、重視する点で大きく異なります。
ここではハウスメーカーをオススメする人のタイプと、工務店をオススメする人のタイプを紹介します。
ハウスメーカーはこんな人におすすめ!
ハウスメーカーの特徴としては安心感が強い点でしょう。コストよりも会社信頼度やアフターサービスを優先したい方にオススメです。
また注文住宅の建築はしたいものの、すべて一から決めるのは面倒だという方は、ハウスメーカーのセミオーダー式を採用するも可能です。
工務店はこんな人におすすめ!
工務店の強みとしては価格です。低コストで注文住宅を建築したい方は工務店をおすすめします。
また間取りや仕様への自由度が高いため、すべて一から決めていきたいという方は工務店の方が良いでしょう。
ハウスメーカーと工務店の注文住宅比較まとめ
今回、ハウスメーカーと工務店の違いを5つ紹介してきました。それぞれ特徴はあるものの、ハウスメーカーは安心感、工務店は価格重視と言ったところでしょう。
とはいえ、最近ではハウスメーカーもローコスト住宅を展開していたり、工務店の施工技術が向上しています。
一概にどちらが良いとは言えませんが、注文住宅を建築する際は、両社を比較してから決めていきましょう。
サティスホーム本社営業部長:小林大将
2級建築士と宅地建物取引士の資格を取得後、サティスホームで現場監督を10年経験。携わらせて頂いたお客様は200棟以上。その後、本社営業部長としてお客様の家づくりをお手伝いさせて頂いてます。