トイレは何畳が最適・快適?一般的な寸法(1畳)やおすすめの広さについて

トイレは何畳が最適・快適?一般的な寸法(1畳)やおすすめの広さについて

マイホームを建築する際、意外と忘れがちなのが「トイレの広さ」です。一般的にリビングやキッチン、洋室などの間取りに着目しがちですが、1日何度か使用するトイレのサイズも重要です。トイレが狭いと圧迫感を感じ、使い勝手が悪い空間となってしまいます。そこでここではトイレの大きさに着目し、快適な広さや一般的な寸法について紹介します。最後にはトイレの広さを決める際のポイントについて解説するので、これから住宅を建築する方は、ぜひ参考にしてください。

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トイレの一般的な寸法は何畳?

一般的なトイレのサイズはどれくらいが標準なのでしょうか。ここではトイレの寸法について紹介します。

戸建住宅は1畳

戸建住宅のトイレは1畳ほどが一般的なサイズと言われています。「間口910mm×奥行き1820mm」の寸法です。1畳ほどのサイズであれば圧迫感を感じることもなければ、開放感を感じることもないでしょう。1畳サイズはトイレのサイズで最も用いられている大きさでありますが、手洗い場所を設置すると多少圧迫感を感じるため、次の項で紹介する1.25畳サイズを設置する家庭もあります。

ちょっと広めの1.25畳サイズ

1.25畳サイズのトイレは1畳サイズのトイレより間口が広いため、開放感を感じさせます。寸法も「間口1137.5mm×奥行き1820mm」と1畳サイズより220mm広くなります。そのため広々と使えるだけでなく、便器とは別に壁に手洗い場所を設けることも可能です。「トイレの便器で手を洗うのは面倒」「便器の水で手を洗うのには抵抗がある」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。さらに「洗面所に行って手を洗っている」という方も壁式手洗い場所を設ければトイレ内で手洗いが完結するため、便利となります。もちろん1畳ほどのトイレにも壁式手洗い場を設けることは可能ですが、広々と使いたい方は1.25畳サイズがおすすめです。

少しコンパクトな0.8畳タイプ

「トイレのスペースが確保できない」という場合は、一般的なサイズよりコンパクトな0.8畳タイプもあるため検討しましょう。0.8畳のトイレのサイズは「間口910mm×奥行き1500mm」であり、1畳サイズと比較すると奥行きがありません。そのため足元が狭く圧迫感を感じることになるでしょう。とはいえ単身者向けのアパートなどには設置されていることも多く、慣れている方であれば問題ありません。ただし一生住むことになるであろうマイホームであるため、1畳サイズ以上をおすすめします。

最も広い1.5畳

上記の中で最も大きいのが1.5畳タイプのトイレです。「間口1365mm×奥行き1820mm」のサイズであり、間口が広いのが特徴です。1.5畳タイプは非常に開放的であり、車いす生活になった際にも利用できます。では車いす用のサイズはどれくらいなのでしょうか?後ほど詳しく解説します。

寸法は壁の中心部から

トイレの広さについて紹介しましたが、間口や奥行きの寸法は壁の中心部分から測った距離であることを理解しておきましょう。構造によって異なりますが、910mmの間口の場合、両壁の厚さで40mm程度減ることになります。そのため単純に寸法だけで判断するのではなく、実測寸法でどれくらい広さがあるのか考慮しておきましょう。

介護用・車椅子用のトイレの広さは何畳?

介護用のトイレとなると、車いすが入れる間口にしなければいけず、また手すり幅などによって一般的なトイレより大きくなります。ここでは介護用のトイレの広さについて紹介します。

介護用のトイレは1.5畳~2畳

車いす用のトイレとなると、1.5畳〜2畳ほどの広さが必要となります。1.5畳の大きさは先程紹介しましたが、2畳となると「間口1820mm×奥行き1820mm」のサイズとなり、車いすでも十分出入りしやすい広さとなっています。1.5畳でも十分車いすが入るサイズですが、車いすから立ちあがってとなると、多少狭く感じる方もいらっしゃいます。一方2畳ほどとなると、スペース的には十分広く感じますが、手すりや壁との距離が遠く、立ち上げるのが困難というケースもあります。そのため一概にどちらのサイズが好ましいというわけではなく、車いすの方の状態に左右されやすいと認識しておきましょう。

手すりの幅

手すりを設置する場合、手すりの出幅も考慮しておくことが大切です。手すりの出幅はメーカーや製品によって異なりますが、おおよそ10センチから15センチほどとなります。といれで両壁に設置するとなると30センチの幅になるため、介護用のトイレを設置する際は、手すりの出幅も考慮したうえで車いすが通れるか検討しましょう。

構造によってトイレは広くできない

木造2×4工法の場合、構造上 増築やリフォームができないことが多く、一般用のサイズから介護用のサイズに変更できない可能性が高いです。そのためあらかじめ介護用のトイレを設置するか悩む方もいらっしゃいます。もちろんトイレの広さはお客様次第ですが、あらかじめ構造を把握したうえで将来的に広くするか検討しておきましょう。

最適・快適なトイレの広さは何畳がおすすめ?

ではこれから住宅を建築する方はどれくらいのサイズがベストなのでしょうか。ここではおすすめのトイレの広さとチェック方法を紹介します。

ベストは1畳から1.25畳

一般的にトイレのサイズは1畳が採用されています。すなわちベストと考えられている広さが1畳であると言えるでしょう。もちろん1畳以上の大きさを取り入れてもよいですが、その結果他の部屋に影響が出ないか確認しておきましょう。

家族の中に体格が良い人がいる場合は1.25畳

家族の中には体格が大きい方もいらっしゃるのではないでしょうか。一般的には1畳サイズがおすすめですが、体格が大きい方がいる場合は1.25畳などに設計してもよいです。 後で後悔してもトイレの大きさは変えられないため、事前に体格に合った広さにしておきましょう。

施工例で広さをチェックしてみる

トイレのメーカーのカタログや実際に施工されたトイレの写真などを見てみましょう。実際に人が座っている状態の写真をみれば、広さをイメージすることができます。またメーカーや製品によって微妙に便器の大きさが異なります。そのためまずはカタログを見て気に入ったデザインを選択し、広さのイメージを行うようにしましょう。

ショールームで実例を見る

実際のショールームでトイレのデザインを見るのとともに、広さを確認してみましょう。ショールームに行けば、トイレの広さをイメージすることができるため、後で後悔することもなくなります。また便器のデザインやオプションなどもチェックできるため、建築会社の方と間取りの打ち合わせをする際に役立ちます。

トイレの広さとトイレの向きにも注意!

トイレは広さだけに着目してはいけません。向きなども重要です。ここではトイレの向きと扉、窓について紹介します。

トイレの向き

トイレは入り口から入って横向きがおすすめです。便器から正面に設置するとなった場合、開き戸となり、トイレ前の廊下が狭くなってしまいます。しかし横向きにすると以下のメリットにつながります。
● ドアを開けたときに広く感じる
● 座るまでの動作が少ない
● 便座の正面に収納が作れる
● トイレの外に置いたスリッパが邪魔にならない

もちろん他の部屋との兼ね合いもあるため、全ての建物が横向きにできるとは限りません。とはいえ、可能であれば横向きで検討してみましょう。

トイレの扉

トイレの扉は一般的に引き戸が多いです。開き戸では扉を開けた際、トイレ前にいる人にぶつかってしまう可能性も高いためです。また開き戸では、トイレ掃除をしているときに、扉が風で閉まり、邪魔になってしまうこともあるでしょう。そのためトイレの扉は引き戸がおすすめです。ただし建物の構造上できない場合もあるため、建築会社の方と相談して決めましょう。

トイレの窓

トイレに窓を設置するのか悩む方もいらっしゃるのではないでしょうか。もちろん構造上設置できない場合もありますが、取り付ければ自然光を取り入れられ、換気扇にプラスして窓からも換気ができます。断熱性能にも関わってくるため、こちらも建築会社の方と相談して決めましょう。

トイレの広さを決める際のポイント

最後にトイレの広さを決める際のポイントを紹介します。

トイレの優先順位を決めておく

マイホームを建築される方の多くは、リビングやキッチンの広さを優先して間取りを検討していきます。そのため人によってはトイレの優先順位が低く、狭い空間になってしまう可能性もあるでしょう。とはいえ「狭いトイレにはしたくない」と考える方も多いのではないでしょうか。そのため事前にトイレは建物の間取りで何番目に優先するのかを決めておくことが大切です。「リビングなどの広さをきめ、そのあとにお風呂やトイレなどの水回りの広さを決めていく」という方法です。優先順位を決めておけば、他の部屋ばかりに意識が行くのを防ぐことができ、納得いくトイレの広さを選択できるでしょう。

介護用にするか一般サイズにするか検討しておく

多くの方が1畳ほどの一般的なサイズのトイレにしますが、老後のことや車いす生活になったことを考慮して介護用のサイズにしておくか検討しておきましょう。もちろん介護の用のトイレの方が大きく、他の部屋が小さくなってしまう可能性があります。そのため建築会社の方と間取りの打ち合わせを始める前に決めておきましょう。

建築会社から間取りを提案してもらう

一般的にはマイホームを建築する際、お客様からご要望をヒアリングしてから設計士が間取りの作成を行います。もちろんベストなプランを提案してくれるため、自身でトイレの広さを決めておくのではなく、専門家の意見を参考にしても良いでしょう。建築会社は数多くの住宅を建築しており、ベストな広さを理解しております。またトイレだけでなく、空間全体とのバランスを考慮した間取りを提案してくれるため、専門家の意見を取り入れるのも一つの方法です。

間取りの工夫も必要

トイレは一般的にお風呂や洗面台などに隣接したスペースに設置することが多いですが、場合によっては間取りの工夫が求められることがあります。例えばお風呂を優先したあまり、トイレのスペースが狭くなったりすることも考えられます。その場合はトイレの広さも含めて間取りの工夫が求められます。とはいえ工夫する際は自身で検討するより建築会社に任せた方が良いでしょう。建築会社から間取りを提案してもらったら、広さなどをチェックしてください。

トイレの広さと注意点まとめ

今回はトイレの広さに着目して紹介しました。一般的には1畳ほどがベストであるものの、多少ゆとりのある空間にしたい方は1.25畳前後がおすすめです。とはいえトイレを広くすることによって各部屋が小さくなったりする可能性もあるため、注意しなければなりません。数十センチほど間口や奥行きを広げただけでも建物の間取りは大きく変わることがあります。そのためトイレの広さを検討する際は、建築会社などのプロに相談しながら決めていきましょう。

●この記事の監修 サティスホーム本社営業部長:小林大将
●この記事の監修
サティスホーム本社営業部長:小林大将

2級建築士と宅地建物取引士の資格を取得後、サティスホームで現場監督を10年経験。携わらせて頂いたお客様は200棟以上。その後、本社営業部長としてお客様の家づくりをお手伝いさせて頂いてます。
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