近年ではゲーム配信などをする方が増え、防音室の需要が高まってきました。もちろん防音室は映画鑑賞や音楽鑑賞にも適しています。しかし防音室の間取りをどうするか悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。本記事では防音室の間取りの決め方と成功例・失敗例を紹介します。これから注文住宅の建築を検討している方はぜひ参考にしてください。
防音室の間取りの決め方 3つのポイント
防音室の間取り決めで悩んでいる方はこれから紹介する3つのポイントに着目してみましょう。
機能性・デザインで決める
防音室には「BoxinBox型」と「防音ユニット室」の2種類あり、それぞれ機能性やデザインが異なります。BoxinBox型は部屋に合わせたオーダーメイド商品であり、高い遮音性を持ち合わせています。一方防音ユニット室は既存の防音室を部屋の中に置くパターンの商品であるため、場所を取るデメリットが挙げられます。とはいえ遮音効果は高いため、気に入ったデザインで選ぶのも一つの方法です。遮音性能が高い方が良いという方はBoxinBox型の方がおすすめです。しかし費用面で大きく異なるため、次の項で具体的な金額差を紹介します。
費用で決める
BoxinBox型はおおよそ「2,000,000円~4,000,000円」程度の費用となる一方、防音ユニット室は「500,000円~2,500,000円」の費用となるため、費用面を考慮して決めるのも一つの方法です。もちろんサイズによって費用は大きく異なるため一概には言えません。しかし防音室は高価な商品であるため相見積もりをして比較しても良いでしょう。
施工例を見て決める
防音室の施工例を実際に見てから決めても良いでしょう。BoxinBox型や防音ユニット室と言われてもイメージできない方もいらっしゃるのではないでしょうか。実際にショールームなどに足を運んでみてもよいでしょう。また防音室が掲載されている雑誌やインターネットなどで調べてみてもよいです。デザインなどをみて気に入った商品があれば建築会社の方へ相談してみましょう。
防音室の間取りの成功例
ここでは防音室の間取りの成功例を3つ紹介します。
防音室の成功例①:周りを気にせず映画鑑賞が楽しめた
シアタールームを設置する場合防音室は必要です。家族とはいえ映画館のような臨場感を出した際に音が家の中に聞こえてしまうでしょう。また来客がある際は防音室がなければリビングなどの音が響いてしまう可能性も高まります。しかし防音室があれば家族の方にも音を気にせず映画鑑賞を楽しむことが可能です。
防音室の成功例②:楽器の練習が自宅でできる環境化となった
ピアノなどの楽器関連は自宅で演奏すると近所の方に音が届いてしまい、迷惑をかけてしまいます。楽器関連は練習場所が限られてしまいがちですが、防音室であればその問題は解消できます。音楽に関する仕事をしている方や子供たちの練習場所を確保したい家庭には防音室は非常に効果的です。
防音室の成功例③:冬場は暖かい空間となった
防音室は遮音性能だけでなく、保温性能も高いため、冬場であっても暖かい部屋となっているケースが多いです。PCやテレビから出る熱だけで過ごせるという家庭もいらっしゃいます。もちろん地域によって温度差はあるため一概には言えないものの、冬場は暖房器具が不要となり、電気料金を抑えることにつながったという声もあります。
よくある防音室の間取りの失敗例
防音室の成功例を紹介しましたが、失敗例もあります。ここでは3つの事例を紹介するため防音室を取り付ける際は注意しましょう
防音室の失敗例①:保温性能が高いために夏場は暑い
防音室は夏場が非常に暑くなります。高い保温性能であるため、熱を逃がさない特徴があります。もちろん窓を開ければ他所は解消できますが、音が漏れてしまうため現実的ではありません。そのため夏場の防音室にはエアコンが必須となります。間違えてもリビングなど家族がたくさん集まる場所に施工しないように注意しましょう。
防音室の失敗例②:作ったものの使わない
防音室を取り付けたものの実際使用しなくてイニシャルコストだけかかってしまったという失敗例もあります。当初は映画鑑賞用で取り付けたものの、ゆっくり見る時間がなく、次第に使用しなくなったという方も多いです。防音室は決して安い価格ではないため、事前の使用頻度を想定した上で取り付けを検討しましょう。
防音室の失敗例③:想定より狭い部屋となってしまった
防音室は壁と防音室の間に空気層を設けて振動留めと防音性能を確保するため、当初想定していた部屋より小さくなる可能性が高いです。そのため十分な家具家電が置けず失敗したという事例もあります。住宅に防音室を作る際は部屋の大きさが減ることを想定して間取りを検討する必要があります。建築会社の方へ依頼して図面に反映してもらうようにしましょう。
防音室の間取りが決まらない場合のコツ
防音室の間取りが決まらない方はこれから紹介する3つのコツを意識していきましょう。
予算と相談する
先ほどもお伝えした通りBoxinBox型と防音ユニット室では費用は大きく異なります。より安く取り付けしたい方はユニット室、性能を優先したい方はBoxinBox型と分けても良いでしょう。また防音室のメーカーによっても費用が異なります。高くて高性能の防音室にしたあまりに注文住宅の予算がオーバーしてしまう可能性もあるため、建築費用に余裕がある場合に取り付けしましょう。
取り付けで悩んでいる方は後付け工事でも可能
防音室は建物が完成してからでも取り付け可能です。無理に新築時に取り付ける必要はないため、住んでからゆっくり考えても良いでしょう。特に後付け工事だからといって新築時より高額になるとは限りません。そのため焦らず、コストパフォーマンスの良い防音室を見つけてからでも良いでしょう。
防音室の間取りの注意点
防音室の間取りの注意点としては使用する目的を明確にすることです。防音室は使用用途によって性能が異なります。楽器を演奏したい空間と映画鑑賞などを楽しみたい空間では遮音性能が異なります。性能が高いほど費用が高額となるため何のための防音室か明確にして設置しましょう。また将来的に使用しなくなったというケースも多いです。使用し亡くなった際はどのような部屋として活用するかをあらかじめ検討しておくようにしましょう。決して安い費用ではありませんので無駄なく施工することをおすすめします。またどれくらい遮音されるか気になる方は一度ショールームなどに足を運んでみても良いでしょう。
【防音室】間取りの決め方まとめ
今回防音室の間取りを決める際のポイントと成功例・失敗例を紹介しました。防音室は映画鑑賞や楽器の演奏などさまざまな使用用途が挙げられます。しかし保温性能が高いため夏場は暑くなります。さらに想定より部屋が小さいと感じる方もいらっしゃるため、あらかじめ把握しておくことが重要です。また防音室を始めて取り付ける方はどれくらい遮音されるかショールームなどで体験してみてから決めても良いでしょう。
サティスホーム本社営業部長:小林大将
2級建築士と宅地建物取引士の資格を取得後、サティスホームで現場監督を10年経験。携わらせて頂いたお客様は200棟以上。その後、本社営業部長としてお客様の家づくりをお手伝いさせて頂いてます。